失感情症は治療すれば治る!
「喜怒哀楽の感情表現にかけており、空想力や想像力に欠ける」という場合、多くは「感情表現のトレーニングをすれば改善する」と言えるのですが、中には改善しないケースも考えられます。
1970年代になって生まれた概念であり、今では「病気」として認知されている「失感情症」をご存知でしょうか?また、失感情症は「アレキシサイミヤ」とも呼ばれており、トレーニングで感情表現に改善が見られない場合は、この病気を疑ってみることも視野に入れてください。
以前は、心の病気として「うつ病なのか?」や「心の問題なので解決できない」と言われてきましたが、今では治療可能なものとして改善する可能性は十分にあるからです。
さて、アレキシサイミヤの場合、「社会生活に不適応なのでは?」と思ってしまうかもしれません。しかし物事を客観的に捉える能力は持っているため、むしろ「過剰に適応してしまう」という特徴があります。
つまり、周りと自分との違いに過剰に反応してしまい、それが大きなストレスとなって心に積み重なり、結果、心身症(うつ病)を発症してしまうケースが多いんのです。
こうなると治療が難しくなることも考えられるため、「どうして私は自分の感情の動きを察知できないのだろう…」や「どうして私の心には感情が芽生えないのだろう…」と思うなら、一度、専門医に診てもらった方が良いかもしれません。
ストレスを放置してうつ病になることを考慮すれば、アレキシサイミヤの状態で治療を受けた方が全然早く治りますからね。
挨拶とお礼で感情を表現してみる
感情表現を豊かにするトレーニングは様々ありますが、「挨拶とお礼」が簡単なトレーニング方法として人気です。
感情表現が苦手な人の場合、「話し言葉が棒読み」や「挨拶やお礼が上手く言えない」というケースがあります。「話し言葉」は長期のトレーニングが必要ですが、挨拶やお礼であれば短い言葉なので、簡単に実践することが可能です。
なので、率先して職場や学校で「おはよう!」や「オッス!」などと声掛けをしておきましょう。これをするだけでも大きく自分の表現が改善しますので、「明日から実践できる方法」として効果的なのです。
もう1つ、「お礼」もかなりオススメですよ。ただし、「ありがとう」と一言で終わらせるのではなく、「何に対してのお礼なのか?」もついでに述べておくが大切です。
たとえば、同僚が仕事を手伝ってくれたとします。その場合、「○○さんが手伝ってくれて助かりました。おかげで早く帰れそうです。ありがとうございました」という感じで述べるのです。
言葉で「ありがとう」と言うだけは簡単です。しかし、「何が助かったのか?」を理解しなければ豊かな感情表現には結び付きません。したがって、「何に対してのお礼なのか?」も一緒に述べることが大切なんですよ。
そうすることで、「なぜ、私は嬉しかったのか?」を理解できるようになるため、「喜び」の感情表現が徐々に上手になっていくことを実感できるでしょう。
感情表現を豊かにする為に、相手の感情を表現する
「感情を上手く表現できない…」という方が多いですが、その要因の1つとして、「まず相手の事を優先して考えている」という、一種の「優しさ」が考えられます。つまり、相手を優先して考えているからこそ、自分の感情を抑え込んでいるのです。
これは克服するに簡単なことではなく、「がめつい人間になって下さい!」と言われてもなかなか難しいかもしれませんね
ですから、その場合は、「相手の感情を相手に代わって表現してみる」という方法を取りましょう。相手が仕事の辛さを語っている時は、相手に代わって「辛い表情」をしてみましょう。面白い話をしているなら、相手に代わって笑顔を作ってみましょう。
あなた自身の感情は復活していないかもしれませんが、少なくとも、相手からすれば「この人は感情表現が上手だな~」と思われるのです。そう思わせるだけでも、「豊かな感情表現」として相手に伝わります。つまり、「コミュニケーションの潤滑油」としての役割は十分に果たしています。
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