記憶術を取り入れて ストレス無しで3倍早く覚える方法♪

語学や資格の勉強に不可欠な要素である「暗記」。「受験勉強をしていた学生時代から暗記系の教科は苦手で…」という人も、少なくないですよね。

そんな人は、ぜひとも記憶術を取り入れてみましょう。ところで、記憶には2種類あることをご存じでしょうか。それは、「知識記憶」と「経験記憶」です。

知識記憶とは、歴史の年号や元素記号といった抽的な記憶のことで、経験記憶とは、自分が実際に経験したことや出来事を通じて得た具体的な記憶を指しています。

知識記憶は忘れやすく、経験記憶の方が残りやすいので、イメージ力や五感をフル活用して知識記憶を経験記憶に近づけるようにすると、暗記が楽になるんですよ。そのための方法が記憶術です。

また、記憶は棚の引き出しと同じです。何かの道具を取り出して使いたいとき、どの棚のどの引き出しに入っているか思い出せなければ、すぐに取り出して使うことはできませんよね。

記憶術は、記憶をすぐに取り出せるように訓練する技術でもあるんですよ。そこで今回は、記憶術を取り入れてストレス無しで3倍速く覚える方法を5つお伝えします。

「記憶の宮殿」を活用しよう

記憶術の1つめは、「記憶の宮殿」です。これは空間記憶を駆使してイメージ力を呼び起し、知識記憶を定着させるための方法です。まず頭の中に、内部をよく知っている建物を思い浮かべます。

自分の家か、通っている学校・会社など、内部の構造がありありと思い浮かべられる建物を選びましょう。入口から入って、玄関、廊下を通って居間があり、その奥に寝室があり…といった構造をしっかりとイメージしたあとで、1つ1つの部屋に覚えたい知識を置いていきます。

たとえば、買い物の際「ノート」と「洗剤」と「マヨネーズ」を買ってこなければいけないとしましょう。その場合は、玄関にノートが置いてある様子をイメージし、ついで洗剤が廊下に、マヨネーズが居間に置いてある様子をイメージします。

これは簡単な例ですが、空間記憶と知識を結びつけることで、簡単に思い出すことができるようになるんですよ。

 

ストーリーを作って記憶しよう

記憶術の2つめは、ストーリー作りです。知識記憶を暗記する際に、何の脈絡もない独立した知識より、ストーリー性のあるものの方が覚えやすいのです。

無理やりこじつけでも、知識の内容と何の関係もなくてもいいので、イメージを喚起しやすいストーリーを作ってしまいましょう。そしてこれを、先述の「記憶の宮殿」と組み合わせるとさらに効果的です。

たとえば先ほどの買い物の例では、玄関が荒らされノートのページが引きちぎられて散乱している、おかしいなと思って廊下に目をやると、洗剤の粉が散乱し、居間にはマヨネーズがぶちまけられている…ドロボウのしわざかな?

というように、むりやりにでもストーリーを作ってしまうのです。歴史の知識などを覚える際も、ただ独立した知識として覚えるだけでなく、出来事が起こった背景や理由、もたらした影響などもセットで覚え、ストーリーとして覚えるようにすると効果的です。

覚えることが増えると感じるかもしれませんが、逆に記憶にとっかかりができやすく、思い出しやすくなるんですよ。

 

最初に全体像を把握しよう

記憶術の3つめは、最初に全体像を把握することです。これは、記憶を脳のどの引き出しにしまったか覚え、必要なときに引き出しやすくするための記憶術です。

たとえば資格試験の勉強をテキストを使ってする場合には、まず最初に目次を覚えます。その後、各章の内容をざっと見て、枠組みや要点、最重要の箇所を暗記します。

次に各章の細かい内容を、先に覚えた枠組みの中に位置づけ、補足するようにして暗記していきます。こうすることで知識記憶を、独立した1つ1つの知識としてではなく、まとまった体系の中に位置づけることができ、必要なときに思い出しやすくなるんですよ。内容もかなり整理されるので、オススメです!

 

意識するポイントを変え、繰り返し覚えよう

記憶術の4つめは、意識するポイントの切り替えです。やはり暗記のためには、反復学習が必要不可欠ですよね。

資格の勉強などで、テキストを使って知識記憶をインプットするときには、何冊もちがうテキストを買うよりは、同じテキストを何度も反復する方が効果的ですよ。

その際のポイントは、反復するたびに意識するポイントを変えることです。たとえば歴史について、歴史の教科書を使って勉強するときには、最初は主な出来事や戦いを意識してインプットするようにします。

次に反復して読むときには、時代のキーパーソンを意識してインプットし、さらに反復する際には政治体制や税制に着目してインプットし…というように、意識するポイントを都度ずらします。

その中で、大切なことは何度も意識に上りますので、自然と覚えることができますし、いろいろな角度で覚えるのでつながりができて思い出しやすくなるんですよ。

 

自分で授業をしてみよう

記憶術の5つめは、自分で授業をしてみることです。習った知識や内容について、自分で授業・解説をしてみるのです。

これは一人で「エア授業」をしてみてもいいですし、実際に家族や友人に話してみるのも効果的ですね。人に説明して理解するためには、論理だて、体系だてて理解しなければなりませんし、要点と枝葉をきちんと分別しなければなりません。

曖昧なところがあると「エア授業」が成立しないので、知識の穴も確認できます。また、「エア授業」をすると、自分の覚えた知識を思い出し、それを話し、耳で聞くといったプロセスで感覚が刺激されるため、より頭に残りやすいんですよ。

 

上のような記憶術を駆使すれば、ただの知識の丸暗記ではなく、ストーリー性を持ったものとして暗記ができるので、ストレスもないし何より勉強が楽しくなりますよね。

また今回お伝えした方法以外にもたくさんの記憶術があります。たとえば、知識をノートに整理する際、わざと大切なところだけ筆記用具を変える(いつもボールペンを使っている場合には、筆ペンを使ってみる)などは有効な方法ですよ。

また、いつも同じノートを使うのではなく、たまに紙質の違うノートやルーズリーフを使ってみる、などもオススメですよ。

いずれも、「あの知識は筆ペンで書いた記憶があるぞ」「この知識は確か、いつもと違うざらざらした紙の隅っこに書いたんだった」といったように、記憶を感覚と結びつけることでとっかかりを増やして思い出しやすくするための記憶術です。

このように、イメージ力を喚起し、記憶を引き出しやすくするとっかかりを作る記憶術をぜひとも取り入れて、ストレスなしの勉強ライフを過ごしましょう!

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