脳波には、α波、β波、γ波、δ波、θ波の5種類があります。これらは、脳がどんな状態になるのかをHzで表したもので、これを調べれば健康なのか病気なのか、どんなことを考えているのかなどが分かります。
今回注目するα波は、脳波の中でもっとも知名度があり、リラックスや集中力アップ効果があることで知られていますよね。
ほかにも、ストレスを鎮めたり、自律神経のバランスを整えたり、熟睡しやすくなるなどの効果も持っていますが、α波には、もっとすごい効果があるんです!
私たちの意識には、顕在意識と潜在意識がありますが、潜在意識の中には、日ごろ眠っている能力が隠されています。この能力を引き出すカギを握っているのがα波です。
眠っている能力を最大限に引き出すことができれば、今よりもずっと有意義な毎日を過ごせますよ。ではさっそく、潜在能力を引き出すために活用したい脳波をα波に導く方法をお伝えします。
呼吸を意識してリラックスしましょう
意図して脳波をα波にすることはできないので、α波が出やすい状態を作り出す必要があります。α波は、リラックスしているときの脳波。言いかえれば、α波を出すためには、リラックスすれば良いということですね。
私たちの体は、自律神経によってコントロールされています。活動時や緊張時には、交感神経が活発になり、リラックスしているときには、副交感神経が活発になっています。
つまり、リラックス状態にするためには、副交感神経を優位に働かせれば良いということ。そのために意識したいのが呼吸です。
私たちは、日ごろから無意識に呼吸を繰り返しているので、呼吸を意識する機会ってあまりないですよね。でも、吐く時間を長くすればするほど、副交感神経を優位にすることができるんです。
鼻から息を吸い込み、口から細く長く息を吐き出します。最初は5秒かけて息を吸い込み、10秒かけて息を吐くことを目安にしてみましょう。
呼吸に意識を向けるときには、吐いてから吸うことを意識することと、目を閉じながら呼吸するのがうまくいくコツです。
吐くときに、自分の中のネガティブな感情や体内の毒素などを吐き出すつもりで、吸うときには、新鮮で美しい空気を体内に取り込むイメージで呼吸を繰り返すと効果的!これを2~3分、できれば10分続けましょう。心身の疲れや緊張がほぐれていくのが実感できますよ。
自然の音触れましょう
鳥のさえずりや川のせせらぎ、雨音などの自然の音は、心身をリラックスさせる効果を持つ1/fゆらぎと呼ばれるリズムを刻んでいます。
私たちの鼓動や呼吸などのリズムも自然界と同じ1/fゆらぎを刻んでいるので、自然の音に触れると同調してリラックスすることができるんです。
自然を感じながらの散歩は、脳がリラックスするので、α波が出やすくなります。少し早起きして、できるだけ緑がある公園などを散歩してみましょう。
散歩が難しいという場合には、自然の音を収録したCDでも良いですね。眠りに就く30分ほど前に、部屋を暗くしてリラックスできる姿勢で聴くと効果的です。
アロマオイルを垂らした湯船に浸かりましょう
1日のうちで3回、α波が出やすくなるタイミングがあります。そのひとつが、入浴時です。湯船に浸かると、心身の疲れがほぐれ、なんだかのんびりとした気分になりますよね。
実際に、お湯に浸かっているときに、考えがまとまったり、良いアイデアが浮かんだりした経験がある人も多いのではないでしょうか。
ただ湯船に浸かるだけでも効果はありますが、おすすめは、38~40度のぬるま湯に30分ほど浸かる半身浴です。お気に入りのアロマオイルを垂らすと、リラックス効果も倍増します。良いヒラメキがあるかもしれないので、メモの用意をしておくと良いですね。
音楽を聴いてゆったりとした時間を過ごしましょう
脳波をα波へ導くためには、音楽も有効です。中でも特におすすめなのが、クラシックやヒーリング音楽。特に、モールァルトの楽曲は、1/fゆらぎがたくさん含まれているので、リラクゼーションにピッタリです。
とは言え、音楽でα波を出すためには、心地よさや気持ちよさを感じる必要があるので、すべての人がこれらの楽曲でリラックスできるわけではありません。
クラシックは、学生時代に音楽の授業で聴きますが、聴きたくもないのに聴かされたなどと思っている人には不向きです。好きな楽曲や聴いていて心地よさを感じる楽曲は、α波を出やすくするので、お好みの楽曲を選んでみましょう。
音楽を聴くときのコツは、ゆったりとくつろげる場所で、音に身を委ねるように聴くこと。お風呂上がりや寝る前などに聴くと、効果がアップするので、ぜひ試してみてくださいね。
まどろんでいる時間にイメージングしましょう
眠りに就く直前や起きた直後など、まだ意識がはっきりしていないときは、α波が出やすい状態です。この状態のときに、イメージングすると、眠っている能力が引き出されます。
とは言え、意識が覚醒していないときにイメージングするのは難しいですよね。イメージングすること自体に気づけないこともあります。
そこでおすすめしたいのが、メモ。仰向けで寝ている人は天上に、横向きで寝ている人は壁にといったように、目を開けたときに目につく場所に、「○○をイメージすること」などと書いた紙を貼っておきましょう。
イメージングには、時間がかかるので、いつもより20~30分ほど早く目覚ましをセットしておくと良いですね。また、携帯電話やスマートフォンのアラーム機能を使っている場合には、スケジュール機能を使って、画面にイメージングすることを思い出せるような文章を表示させるよう設定しておくのもおすすめです。
この方法は、うっかりするとそのまま二度寝してしまうこともあるので、別のアラームを用意しておくなどの工夫をすると安心ですね。
私たちには、自分でも知らない能力が秘められていると言われていますが、眠っている能力をどう引き出せば良いのか分からない人も多いですよね。
潜在能力を引き出したいときには、脳波をα波に導きましょう。私たちは、意図しただけで脳波をコントロールすることができないので、呼吸を意識する、自然の音に触れるなどのα波を出すトレーニングが必要です。
α波が出ているかどうかは見ただけでは分かりませんが、心地よさや気持ちよさを感じているときがα波が出ているとき。これを目安にα波を出すトレーニングを続けましょう。
α波を出す習慣を持つことで、誰でも脳波をα波に導くことができるようになるので、眠っている能力を引き出すためにも、ここにご紹介したことを参考にしてみてくださいね。
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