負の感情を理解する
「問題がある」というフレーズを聞いて、皆さんはどのようなイメージを思い浮かべますか?
少なくとも、ポジティブな印象を持たれる方は少ないでしょう。
では、目の前にある問題は、なぜ「問題」として存在しているのでしょう?
ちょっと哲学的な質問ですが、「傷みがあるから」が最も適当な答えです。たとえば、不況でお給料が下がっているとします。もちろん、これも「立派な問題」の1つでしょう。
では、その問題における「傷み」ですが、真っ先に思いつくのは「生活が苦しくなる」というものです。
しかし、一流のビジネスパーソン、あるいは問題解決が上手な人は、「もう1つの傷み」も想像しているのです。それが、「負の感情」なんですよ。
お給料が下がった場合、やはり実際の傷みとしては「生活苦」です。これまで、週に1回のペースで飲みに出かけていた人も、「2週間に1回」になるかもしれません。毎年1回出かけていた海外旅行も、次回は国内旅行になるかもしれませんね。
では、ここで皆さんに質問させていただきます。
「実際の傷みから生まれる、負の感情は何ですか?」
所得低下においては、「遊びにいけないストレス」もあるでしょう。また、「将来に対する不安」もあるでしょうし、「ローンの返済が不安だ」という方もおられます。
このように、実際の傷みを見て、そこから生まれる「負の感情」も自分自身で理解しておく必要があるのです。
では、なぜ負の感情を理解することが重要なのでしょうか?
その秘密は、「楽観的になることで、見える解決方法も多いから」という点にあります。
たとえば、「将来の生活費が不安だ・・・」と考えている場合、そこに見られる負の感情は、言うまでもなく「不安」です。ならば、お給料をアップさせることも重要ですが、まず「不安な気持ち」を取り除く作業から始めることも有効なのです。
具体的な方法の1つとしては、「自分の支出能力を確かめる」これが有効でしょう。
支出能力とは、経済用語の1つですが、「1ヶ月間で、支払えるお金」と、考えておけば良いですね。
これを知ることで、「この生活レベルにすれば問題ない」を数字で知ることが出来ます。
勘の良い方なら気付いておられると思いますが、「家計簿をつける重要性」は、まさにここにあるのです。
家計簿をつける作業は、個人、あるいは世帯の支出能力を、数字で知る最も簡単な方法です。
数字はデータであり、裏づけされたデータ(家計簿の数字)には信頼性があります。したがって、「この支出なら大丈夫」という目安を持つことが出来るため、ザックリとした「不安感」から自分を解放することが可能になるでしょう。
このように、「実際のダメージの前に、負の感情から処理する」という作業、多くの方はやっていないと思いますので、ぜひこの選択肢も視野に入れて問題解決に取り組んでみましょう!
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