大事な本番前で緊張するとき、なかなかやる気が出ないとき、人間関係や仕事でストレスを感じているとき…私達は毎日さまざまな感情に揺さぶられて生活しています。
しかしこうした緊張や不安、焦りは、失敗や判断ミスの原因ともなっているもの。満足いく結果が出なければ大きな後悔となり、自信喪失へとつながってしまいます。
こうした中、「瞑想」が集中力を高める方法として注目を集めており、訓練によって瞑想能力がつけば集中力が高まるだけでなく、心にゆとりができて内側から健康になるといわれています。そこで今日は、集中力を高める方法を5倍効果的にする瞑想トレーニング術をご紹介しましょう。
瞑想する環境を整えよう
瞑想は慣れればいつでもどこでもできますが、初心者の場合は環境づくりが非常に大切です。まずはカーテンを閉めるなどして薄暗い環境を作り、スポットライトやベッドサイドテーブルだけのほのかな灯りだけにします。
また大きな音が聞こえていると瞑想に入りづらくなりますので、外部の音をできるだけ遮断して、携帯電話はサイレントにしてバイブレーションもオフにしておきましょう。瞑想中は顕在意識と潜在意識の両方が開いているため、刺激に非常に敏感ですから、何の邪魔も入らない環境づくりを整えてください。
座り心地の良い場所に楽に座ろう
瞑想中は、意識を他のところに向けてはいけません。ということは、自分が一番心地良いと感じる場所に楽に座ることが重要ですふので、できる限り座り心地の良いクッションや場所を見つけてください。
からだのバランスが不安定な場所ではうまく瞑想に入ることができません。座り方は特に決まっておらず、正座や座禅、あぐらなど、それぞれに合った座り方を見つけてください。仰向けや横になって行う瞑想は寝てしまう可能性がありますのでお勧めできません。
瞑想に入る準備をしよう
ゆったりと座ったら、軽く目をつぶって2~3回深く深呼吸をします。この際には腹式呼吸を用い、今度は更にゆっくり息を吐きながら5回ほど腹式呼吸をします。落ち着いたら背筋をピンと張ります。頭のてっぺんからお尻まで一本の棒が入っているイメージで、全身の力を抜きながら背筋だけはしっかりと伸ばしましょう。
両手の親指と中指をくっつけ、左右の太もも~ひざ辺りに軽く乗せます。この指をくっつけていることを意識することで、眠ることを防いでくれます。こうして瞑想に入る体制ができたら、そこから1ミリも動いてはいけません。
瞑想をはじめよう
引き続きゆっくりと呼吸をしながら、心の中でマントラを唱えます。マントラとはサンスクリット語で「文字」や「言葉」を意味する言葉で、呪文のように使われています。
マントラを唱える目的は他の雑念を追い出すためですので何でもいいのですが、「南無阿弥陀仏」などでも構いません。「なーむーあーみーだーぶーつー」とゆっくり呼吸をしながら何度も唱えてください。またお気に入りの言葉や数を数えることでも代用できます。
雑念を消そう
マントラを唱えて雑念を消そうとしていると、逆に色々な考えや雑念が浮かんできます。「誰々は今何をしているんだろう?」「あ、あれを片付けるのを忘れていた」などとにかく色々な事柄が思い浮かびますが、それらの雑念を無視してマントラを唱えることだけに集中します。
私達は毎日何万個という事柄を考えていますので、瞑想はこれらの雑念を頭から排除して一旦クリアにすることを目的としているのです。
瞑想の境地を感じよう
ひたすら雑念を消していくと、ふとある境地に辿り着きます。シーンとした静かな感じ、ふわりと浮かんでいるような感じ、一筋の光が見えるような感じ…など感じる状態はそれぞれですが、これが潜在意識が開いた状態です。この境地まで辿り着いたらマントラを唱ることを止めます。
そして何も考えずに、ひたすら無の状態で瞑想の境地を全身で感じましょう。最初はこの境地に辿り着くまで15分以上かかりますが、集中力が必要になりますので、疲れたと感じたら前のステップに戻って最初からやり直してください。
瞑想を終了しよう
瞑想の境地についてしばらくしたら、自分が「もういいな」と思った段階で終了します。終了のタイミングは人それぞれですの、自分の心のフィーリングに従ってください。終わるときには「瞑想を終わります」と心の中で唱えて目をゆっくりと開きます。
瞑想が終了したらいきなりからだを動かすのではなく、まずは手足をゆっくり伸ばしてストレッチをしましょう。大きく伸びをして首を回せば、今までにないスッキリとした気分を味わうことができるでしょう。
私達は集中力を身に着けようとして色々な方法を模索しますが、実際にはそう簡単に集中力を身につけることはできません。というのも、私たちの脳内にはさまざまな考えや雑念がひしめきあっていますので、集中力を高める方法としてまずはそれらを一掃しなければいけないのです。
瞑想というのは感覚的なものですので、外部からその効果を判断できるものではありません。しかし瞑想をすることで自分の潜在意識の境地に辿り着くことができ、自分自身の正常な感覚を取り戻すことができます。
瞑想トレーニングは、一旦身に着けてしまえばいつでもどこでも頭をリフレッシュさせることができ、ここぞというときに集中力を発揮することができるんですよ。
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