日常生活の中で自分があがり症だと感じ克服したいと悩んでいる方はいらっしゃいますよね。緊張することはかなりのストレスになります。
極度の人見知りの人は新しいお店に入るだけでも相当の勇気が必要だし、人前で話すことが本当に苦手な人にとって会社や学校でのプレゼンはかなりの苦痛となるでしょう。
また、心臓がドキドキするだけでも辛いのに、顔が赤くなったり汗が止まらなくなったり、体が硬直して動かなくなったり、身体にも何らかの症状が現れるとなると、あがり症に悩む方にとってはかなり深刻な問題です。
ただ、あがり症を克服したいと思っていても具体的にどうすれば良いのかわからなくて不安に感じている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、あがり症を克服したい人に奨めるメンタルトレーニングをお伝えします。
「あがることは当たり前」と受け入れるようにしましょう。
あがり症を克服しようとする時、あがらないようにするにはどうすれば良いかと考えがちになります。けれど、あがること、つまりある状況に置かれた時に緊張したり不安を感じたりすることは、人として当たり前の症状なのです。
あがり症に悩む方々は“あがること”そのものより、あがってしまうことによって現れる症状に悩んでいるのではないでしょうか。
上手く話ができなかったり、顔が赤くなったり、汗が止まらなくなったり…症状としては辛いかもしれませんが、“あがること”は何もおかしなことではないのです。
あがり症を克服するには、まず「あがる」ことをごく自然な反応なのだと認めて受け入れることが大切です。
「あがる」ということをポジティブに捉えましょう。
あがり症を克服したい方の中には、あがってしまうことを「恥ずかしいこと」「みっともないこと」と悪いことだと捉えている方がいるかもしれません。
けれど、あがってしまうことをネガティブに捉えてしまうことは、あがり症を克服する妨げになってしまいます。
何度も世界の舞台で競っている一流のアスリートでも、試合に臨む際はいつも緊張があるといいますよね。緊張状態というのは精神的な防衛反応であり、いわば「戦闘態勢」を整えているのです。
あがることに対して「気に病んでも仕方のないこと」と受け入れることができたら、あがることで身体の中に多くのエネルギーが流れていると、より前向きに捉えられるようにしましょう。
あがる原因を探るために自分を客観的に見てみましょう。
さて、あがり症を克服するためには、自分がどのような時にあがってしまうのかを知る必要があります。あがる原因がわからなければ対策もできませんよね。
過去にあがってしまった時のことを、「いつ」「どこで」「誰と何をした」「現れた症状」「あがり度合(緊張の強さ)」など具体的に思い出してください。できればそれを記録しながらまとめてみましょう。
あがり度合(緊張の強さ)に注目しているのは、あがり症を克服しようとする時にあがり度合が軽い状況から少しずつ克服していくために必要だからです。
自分のあがり症について正面から向き合っていくことは、決して楽しいことではないのかもしれませんが、あがってしまう状況を冷静に観察しようとすることで、精神的なトレーニングの一環になりますよ。
ハードルの低いことからチャレンジしてみましょう。
自分のあがり症について客観的に整理することができたら、緊張の程度が軽いことにあえて挑戦しましょう。いきなり難しいことはできませんよね。
例えば、初対面の人とはあがってうまく話せない方は、交番の警察官や駅員に道を尋ねてみたり、行ったことのないお店で買い物をしてみたり、普段の生活の中で無理なくできることにチャレンジしてみてください。
最初は、あがってしまうかもしれませんが、それを自覚しながらでも「聞きたいことをしっかり聞く」という目標をクリアすることが大切なのです。こうした小さな成功体験を積み重ねていくことが、少しずつあがり症を克服することに繋がっていきますよ。
目の前のことだけに集中することを心掛けましょう。
あがり症に悩む方は、実際に“あがる状況”に置かれる前から、予測や想像で自らを追い込んでしまうことがありがちですよね。
また、何かを行っている最中に「失敗したらどうしよう」「今、変な目で見られたのではないだろうか」と、必要のないことを考えてしまって、あがってしまうということも少なくないでしょう。
こうした未知に対する不安や、考える必要もないことが頭をよぎらないようにするためには、その時に自分がしなければならないことだけに集中することです。
目の前のことだけにしっかりと集中していれば、言葉は奇妙ですが、あがる暇もない間に目的が達成しているかもしれませんよ。
自分の意識を目的だけに向けられるよう、自分なりの集中力の高め方を見つけることができれば、あがり症の克服にグッと近づくことができるでしょう。
以上、あがり症を克服した人に奨める5つのメンタルトレーニングをお伝えしました。あがり症を本当に克服するのは簡単ではないと言われています。人によってはかなりの時間がかかる方もいるでしょう。
もちろん、症状があまりに深刻な場合は医療機関できちんと相談した上で、医師の指導を受けることも検討するべきです。ただ、いずれにしても焦るのは良くありません。
あがってしまうことに辛さを感じ、その辛さから一刻も早く逃れたいという気持ちになるのは仕方のないことです。けれど、焦りはむしろ、あがり症の克服を妨げることになってしまいます。
自分のペースで少しずつ、できることから実施していくことが結局はあがり症を克服する近道となるのです。ぜひ、今回お伝えしたメンタルトレーニングを参考に、克服への道を歩んでいってください。
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