プレゼンテーションを勝ち抜く方法!理論思考で相手を虜にする7つの術

プレゼンテーションを勝ち抜く方法!理論思考で相手を虜にする7つの術
あなたは、プレゼンテーションは得意ですか?きっと「苦手です…」というひとの方が多いのではないでしょうか

プレゼンテーションは

理論的に思考を絡ませたトークが重要

と言いますが、実はそれ以前に理解してほしい点が多くあります。プレゼンは、近年になって「重要なスキル」となっています。昔のような「空気感で物事を済ませる」のではなく、外国人従業員も増える中、「いかにして説得力のある言葉を駆使するか?」が求められる時代です。

そこで、「プレゼンが苦手な人に多く見られる傾向」などを中心に解説して、まずは「プレゼン初心者脱却」を目指してみましょう。

あなたが発する言葉に、多くの人が釘付けになる瞬間は気持ちが良いものですよ。せすので、ぜひ初心者レベルを脱却して、将来的に「プレゼン上手な人」を目指しましょう。そこで今日は、プレゼンテーションを勝ち抜く方法!理論思考で相手を虜にする7つの術についてお伝えします。

プレゼンテーション術 その壱 「なぜプレゼンするか?」をハッキリさせる

「なぜ、私はプレゼンするのだろうか?」と、皆さんは考えたことがありますか?

おそらく、多くの方は「そんなこと考えたことない」と思われるでしょう。たいていは「上司から命令された」や「取引先から求められた」のように、「受け身的な理由」でプレゼンをする人が圧倒的に多いのです。

そして、そのような方のほとんどは、

「プレゼンテーションは苦手だし、嫌いです…」

と、答えます。

しかしそれは当然の事、なぜからば自発的に何かを求めてプレゼンしているわけではないのですから。大人になって自発的に始める学習には「やる気」がありますが、中高生が通う進学塾で「高いやる気」を持った人が少ないのと同じです。

受け身だからこそ、「自発的に求めるもの」が見つからず、結果、「ありきたりなプレゼンテーション」で終わってしまいます。当然、それでは相手に伝わるものはなく、説得力にも欠けてしまうため、「上手く行った!」となる可能性が低いのは言うまでもありません。

今一度、あなたにお聞きします。

「なぜ、プレゼンをするのですか?」

たとえ上司から命令されたとしても、「命令されたから」と思わないようにして下さい。「社内での評判が上がる」や「ボーナスにプラス査定が付く」など、「プレゼンを成功させた時に自分が得るもの」を想像するようにしておきましょう。全く同じ内容のプレゼンであっても、自発的に自分の口から出た言葉には説得力が出ます。聞いていても「おおっ、そうなのか…」と、何となく引き込まれてしまいます。

一方、資料を完璧に準備したとしても、受け身的に口から出た言葉は聞くに堪えられません。気の短い人なら、聞いていてイライラされる方もいるでしょう。

「プレゼンの先にある、自分が得るもの」

これをプレゼン前に想像して下さい。少しでも受け身的な感情から自分を引っ張り出し、自発的な姿勢で臨むようにすることが大切です。

 

プレゼンテーション術 その弐 「プレゼンの目的を明確にする」

次のような会話があったとします。

「いやぁ、土砂降りでしたね~」

「そうですね~。大変な1日でした」

「もう少し晴れる予報だったのですが…」

「まぁ、そんな日もありますよ」

「しかし、昨日は調子良かったですね~」

「たまたまです(笑)。年に1回あるかないかの日でしたよ」

いかがですか?この2人は何の会話をしているのか分かりますか?分かるはずないですよね?メインとなるトピックの話がほとんどないんですから。

そして最後の方になって…

「結局、ベストスコアは逃しましたが、パターの調子が良かったのです」と聞けば、「あぁ、ゴルフの話をしていたのか…」と、やっと理解できることになります。

最初に出てきた2人は、「昨日、ゴルフに行った」という前提があるために会話が成立しているのです。一方、その前提を知らない人にとっては、「何の話…?」となりますよね?

プレゼンテーションもこれと同じです。

お互いが共有する前提があれば、「それに関しては…」のように話を進めることが出来ます。しかし「前提なし」での会話は相手を混乱させ、決してあなたの言葉に納得してくれる人はいないでしょう。

つまり、ここでも「なぜプレゼンをするのか?」を明確にしておく必要があるのです。しかし、前述のように「精神的に」という意味ではありません。「言葉的に」という意味です。

そこで、プレゼン全体の概要を最初にハッキリと伝えておくようにしましょう。

「本日は○○についてプレゼンさせて頂きます。」とだけ伝えるのではなく…

「このプレゼンでは、御社の△△の改善・向上に寄与することを目的としており、××などの問題解決にも役立つと信じています。さらに、将来的な◎◎を実現させるにも効果的だと思われます」

このように明確に伝えておくのです。しかし長すぎてはいけません。

人間の短期記憶は意外と短いため、長くても「30秒程度」にまとめることが重要です。

こうすることで、聞き手は「なるほど。その点に関するプレゼンなのか」と理解できるため、プレゼン本編に入っても「おっ!その部分か」と意識をスムーズに移動させることが可能になるのです。

 

プレゼンテーション術 その参 「ツーと言えばカーと言う」は通用しない

日本人は「ハイ・コンテクスト(High Context)」を持っていると言われています。
日本語に訳すと「共通の高い基盤」という意味になり、「言葉を言わずとも伝わる」という文化が根付いているのです。

まさに「ツーと言えばカーと言う」という言葉の通りです。

日本人は単血民族ではありませんが、日本は大陸からの血が大量に入ってくることなく、2000年以上も「日本」として存在する国です。したがって、「言葉」よりも「空気感」を大切にする傾向にあり、「言わずとも伝わる」という文化が生まれたのでしょう。

一方、アメリカは「移民国家」です。移民がアメリカを作り上げ、「人種のるつぼ」と言われるように、世界中の人種が1つの社会の中で暮らしています。

当然、お互いに違う空気感を持っているため、「言わなければ伝わらない」という事情があるのです。だからこそ、「アメリカ人は何でもストレートに物を言う」と日本人は考えているのですが、アメリカ人のような「共通の高い基盤を持っていない」ことを「ロー・コンテクスト(Low Context)」と呼んでいます。

ところが、ロー・コンテクストだからこそ「言葉で伝える」という能力が発達し、「プレゼンテーションも上手い」という副産物を生んでいます。

さらにアメリカやヨーロッパの国々では、「大学でプレゼンの授業がある」というケースも多いのです。つまり、学生時代に理論的な思考でプレゼンする方法を学んでおり、それらを考慮すると「日本人は圧倒的に不利」と言えるのです。

しかし、「不利=負ける」とは限りません。日本人は大人しい国民性の持ち主であるため、「議論でヒートアップしにくい」という武器があるのです。

したがって、相手の言うことにジックリと耳を傾け、そこに「突破口」を見つけるのが得意な民族でもあるんですね。

まとめるなら、「言葉で伝える(ツーカーは通用しない)」と考えて、「その部分は言わなくても分かるでしょ?」という概念は捨てるようにしておきましょう。そして相手の言葉に耳を傾け、そこに自分に理論的思考をぶつけるのです。

そうすることで、「日本人にしか出来ないプレゼン」が目指せることになり、聞き手に与える説得力も大きくなるでしょう。

 

プレゼンテーション術 その四 「現状の問題を指摘する」

プレゼンは一種の営業トークです。しかし、「良いことだけ言う」は絶対にダメです。それでは「安い通販番組」になってしまいますから。

プレゼンでは「理論思考」が求められますが、なぜ理論的な物事の考え方が有効なのでしょうか?その理由は…

「プレゼンテーションとは、戦略会議である」

という点にあります。通販番組のように「良いことだけ言う」のは簡単ですが、それだけでは決して大きな成果をあげることはできません。

プレゼンテーション=戦略会議ですから、良い部分もダメな部分もオープンに語り合い、「共に物事を進める」が重要なのです。なおかつ、聞き手に説得力を与えなければいけませんので、そうなった場合に「突っ込まれようがないトーク(=理論的な思考による言葉)」が必要です。

ただし、「問題を指摘するだけ」もダメ。「そんな事くらい分かっていますよ!」となるだけですから気をつけましょう。

したがって、現状の問題を指摘する場合は、「トークの組み立て」が重要になってきます。様々な手法があると思いますが、以下が最もシンプルで分かりやすいでしょう。

1. 現状の問題を指摘する

2. 問題の原因を述べる

3. 解決方法を述べる

4. 問題が解決できることをもう一度言う

5. 解決した上でのメリットを述べる

まず、「ここに問題がありそうですね」と指摘しておきましょう。また、「問題解決のためのプレゼン」であれば、「相手側に問題を指摘してもらう」という方法も有効です。

たとえば、「パソコンの配線で困っている」という問題解決を目的としたプレゼンの場合は、「では、もう一度問題をご説明願えますか?」という感じです。相手に答えさせることで、「意識合わせ」の効果があるため、その後のトークの「滑らかさ」が変わってくるのです。

続いて、これを忘れる人が多いのですが、「問題の原因を説明する」は意外と重要な部分です。どんな分野でも赤の他人に「完全に任せる」は難しいものです。したがって、「ここに問題の原因がありそうです」と述べることで、聞き手の「じゃあ、どうすれば?」という意識を引き出して下さい。

そして「解決方法」を述べておきましょう。この時、「これで解決できますよ」と一緒に述べておくと効果的です。聞き手は解決方法を望んでいるため、そのニーズに応える一言として「解決できますよ」という言葉には大きな効果があるのです。

最後に、「解決する上でのメリット」を伝えます。ここがプレゼンに説得力を持たせるかどうかの分岐点ですので、「これで、今回のような問題はもう起こりません。そして、御社には○○のメリットが与えられることになります」とハッキリ伝えておきましょう。

上記の順序を守るだけでも、「プレゼンの出だし」としては十分に合格です!

 

プレゼンテーション術 その伍 「全ての【なぜ?】に答えを用意する」

プレゼンを苦手に感じる人の場合、「相手からの質問に上手く答えられない」という方が多いようです。少し厳しい言い方ですが、「完全に準備不足」と言わざるを得ないでしょう。

聞き手からの質問は、実はプレゼンの中でも「大きなチャンス」になり得ます。ちなみに、完全な準備不足における聞き手からの質問はダメですよ。「そこが聞きたいのに、何でプレゼンしないんだ!」となりますので、これではプレゼンは絶対に成功しません。

一方、資料などを入念に準備した上での質問は、「相手があなたの話に食いついている証拠」となります。そして、その質問に明確に答えることで、相手に納得させることが可能になってくるのです。

「でも、時には想定外の質問もあるのでは…?」

と、不安に感じる方も多いでしょう。確かにその通りですね。たとえ入念に準備をしたとしても、全く予想していなかった質問が飛んでくるケースも考えられます。その場合、絶対にダメなことは「言葉に詰まる」ということです。また、手元の資料をゴソゴソしながら「え~っと…」も絶対にダメなことです。仮に想定外の質問が飛んできて、その質問に明確に答えられない場合は…

「申し訳ございません。現在、その資料が手元にないのです。○○までに送付いたします」

と、期限を付けて答えるようにしておきましょう。

言葉に詰まることは、プレゼンの流れを止める行為になります。当然、その場の空気が壊れますし、せっかく聞き手が乗ってきたときに言葉に詰まれば、「乗りそうだったのに降りて行った…」という結果に終わる可能性があります。

一方、「(期限を設定して)資料を送付いたします。」と言っておけば、プレゼンの流れを止めることもありませんし、なおかつ「後ほど、話が出来るチャンスがもう一度ある」となります。

出来れば、聞き手の頭に思い浮かぶであろう全ての「なぜ?」をその場で解決できるように準備をすることが大切です。しかし想定外の質問が飛んできた場合は、上記の「言葉のフォロー」で乗り切るようにしておきましょう。

 

プレゼンテーション術 その六 「メリットの根拠を明確にする」

プレゼンにおいては、「メリット」を紹介することが必要不可欠です。メリットがないのに話を聞く人などいませんし、メリットがあるからこそ、その魅力をプレゼンを通して相手に伝えるのです。

しかしプレゼンが苦手な人の場合、「メリットだけを述べている」というケースが非常に多いと言えるでしょう。これではダメです。メリットを述べたとしても、そこに説得力は絶対に生まれないのです。なぜなら、「計算式も提示せず、答えだけ言っている」と同じですからね。

答えをメリットだとすれば、「なぜそのメリットが生まれるのか?」の根拠(=計算式)をしっかりと述べておく必要があります。そうすると、聞き手も「なるほど。確かにメリットが生まれそうだ…」と納得してくれるのです。

ところが、肝心の「根拠の披露」が上手く出来ない人が多いのです。メリットとその根拠を紹介するからには、「相手が納得する根拠を提示する」が欠かせません。つまり、相手が納得できなければメリットの魅力も伝わらず、プレゼンも不発に終わってしまうことでしょう。

では、根拠の提示が苦手な人は、どんな内容の根拠になっているのでしょうか?下にまとめてみました。

■希望的観測になっている

■「上手く行けば…」と注釈がついている

■提示すべきデータが不足している

■本人の「勘」による部分が大きい

上記のような根拠は、言っている本人は納得しているのです。しかし、聞いている人からすれば「だから何…?」となるものばかりです。

たとえば、「弊社にプロジェクトをお任せ頂けるなら、御社には○○のメリットがあります」と、述べるとします。しかし、「以前、同じようなプロジェクトを経験しており、その時にこれだけのメリットがありました」では根拠として弱すぎます。

根拠は、まさに理論的思考によって生み出されるデータを軸にしなければいけません。

本人の勘や希望的観測を相手に押し付けたところで、「君の意見は良いから、もっと根拠を出して下さい」と言われるのがオチです。

ぜひ、理論的なデータを軸に根拠を組み立て、その計算式から産出されるメリットを提示しておきましょう。

 

プレゼンテーション術 その七 「全体のトークの流れを作る」

プレゼンでは、「いかにして相手を納得させるか?」が重要なポイントになってきます。様々な方法を駆使して相手の納得を引き出すことになるのですが、「プレゼン全体の筋が通っている」という点も注意しておきましょう。たとえば、目の前に10巻で完結している漫画があるとします。皆さんはどの1冊を手に取りますか?当然、「第1巻目」ですよね?いきなり10巻の漫画に手を出す人は皆無に等しいでしょう(四コマ漫画は別かも…)。

プレゼンも同じです。最初に概要を述べて「プレゼンの目次」を聞き手にアピールします。

続いて、「目標はここです」と明確に打ち出し、そこに向かう道筋をハッキリと提示しなければいけません。

このような「トークの組み立て」が重要になってくるのですが、意外と出来ない人が多いのも事実です。そのような人の場合、少し厳しい言い方ですが「本人もよく分かっていない」という原因が考えられます。

「人に物事を上手く伝えられる」というのは、確かに才能が関係しているかもしれません。しかし、努力と準備でカバーすることは十分に可能なのです。したがって、念入りに準備を行い、自分自身でも勉強を重ね、「そのトピックについては私が一番よく理解している」というレベルに自分を上げておきましょう。

そうすると、自然と「こう伝えた方が上手く理解してもらえるかも…」が分かるようになってくるため、先天的にプレゼンが上手い人に勝負を挑むことが出来るのです。

成功するかも分からないプレゼンの準備は、確かに面倒な作業になるでしょう。しかし、「面倒だからやらない→失敗する→嫌になる→準備しない…」と、何か行動を開始しないと悪循環は絶対に止まりません。

「徹底的に自分が理解しておく」

という、ある意味でプレゼンテーションの極意とも言えるポイント、ぜひ心に留めておきましょう。

 

このように、「日本人はプレゼンが苦手だった」という点を理解して頂き、その上での対策を練ることが肝心です。

同僚や外国人従業員に負けないよう、ぜひ上記で解説したポイントを振り返り、「自分のプレゼンのダメな部分」を洗い出す作業から始めてみましょう。その上で、その問題を解決する方法を見つけ、実践するようにして下さい。

「プレゼンテーションにはコツがある」

と、よく言います。プレゼンが上手い人は、その点を自然と理解して話しているのです。しかし、あなたも上記の点を守って話しておけば、上手な人にも負けないようなプレゼンが出来るようになるはずです。

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