話術を鍛えて仕事のプレゼンをサクッと決める7つの練習法

話術を鍛えて仕事のプレゼンをサクッと決める7つの練習法
相手に何かを伝えたとき「結局何が言いたいの?」と聞かれた経験はありませんか?「同じような内容のプレゼンなのに、なぜか私はうまくいかない」「どうして同じような話をしているのに、自分の話は聞いてもらえずに、あの人は話を聞いてもらえるのだろう?私のことが嫌いなのかな?」などと思ってしまったりしますよね。

これらは、あなたが嫌われているわけではなく、あなたの話術に問題があるのかもしれませんよ。話術と聞くと、話を伝える技術にばかり目を向ける人が多いものですが、話術は「心を伝える」技術でもあるのです。

そこで今回は、プレゼンにおすすめしたい話術を磨くためのポイントと練習方法についてお伝えします。

話術でもっとも大切なことは「説得力」

プレゼンを成功に導くための話術は、相手を論破することではなく、いかに納得してもらうかがポイント。つまり、相手を言い負かしたり、恥をかかせたりしても、こちらが望むように動いてもらえなければ成功とは言えないのです。

話術を磨くためにもっとも大切なことは「説得力」です。まずは、古代哲学者アリストテレスから話術を磨くヒントを得ましょう。話術には、相手の信頼を得る「エトス」、相手の立場に立つ「パトス」、分かりやすく説明する「ロゴス」が大切だと言われています。

【エトス】

エトスは、人格的な要素から生まれる説得力です。人間は感情の生き物なので、信頼していない人の話を真剣に聞こうとはしません。立派な肩書きや功績が必要だと言うことではないので勘違いしないでくださいね。ここで必要なものは「私は問題の解決策を知っています」「私は誰よりもこのことについて考えています」と言う姿勢です。

【パトス】

パトスは、相手の感情に働きかけることで生まれる説得力。あなたの価値観と人の価値観は異なるため、同じものを見ていてもそれを同じように感じているとは限りません。相手を想像して、相手の視点に立った説明をすることが大切です。

【ロゴス】

言葉の力を駆使して相手を説得するロゴス。難しい言葉を並べるのではなく、小学生でも分かるように比較や比喩などを用いて分かりやすく説明するのがコツです。

 

ユーモアを磨きましょう

プレゼンをする上でもっとも大切な部分と言えば、冒頭ではないでしょうか。みなさんも、話始めがおもしろい人の話は、つい最後まで聞き入ってしまいませんか?相手の心を如何にうまく掴めるかは、その後を左右する大切なポイント。

話術を磨く上でユーモアを磨くことも忘れてはいけません。とは言え、自分には無理だと思う人も多いですよね。始める前からダメだと思い込んでしまうと、脳がそれを受け入れて本当に「できないこと」としてしまうので、まずは「できない」と思い込むことをやめましょう。

ユーモアを磨く上で大切にしたいのは、会話のネタの豊富さです。日ごろからさまざまな情報や知識を身につけておきましょう。これで会話のネタに困ることがなくなります。

これだけでも会話が広がるため「話がおもしろい人」にはなりますが、まだ不十分です。ユーモアな会話が苦手な人の多くは、会話に真面目です。

「こんなことを言って嫌われないかな?」と考え過ぎていませんか?相手の反応を恐れ過ぎるとおもしろい会話ができなくなってしまいます。冗談だと分かることであれば、やりすぎない限り嫌われることはありません。

あなたの中にある「こんなことを言ったら嫌われる」という縛りを少しずつ解放しましょう。また、日ごろからユーモアのある人とたくさん会話したり、話し方や動作などを真似てみたりするのもおすすめですよ。

 

聞く力をつけることも大切です

話術は、ひとりで話し続ける技術ではありません。相手とのコミュニケーションも必要になります。つまり、自分だけでなく、相手にもたくさん話をさせることができる人の方が話術レベルが高いと言えるのです。

プレゼンでは、相手をよく見て、相手の話にも聞く耳を持つことも大切です。相手が話している間は、話を遮らず、すべての話が終わるのを待ちましょう。

その間、適切な相づちを打つことで相手の話をコントロールすることができますよ。また、話術は話術力の高い人と話すことで磨かれる部分があります。日ごろから話術力が高い人と会話をする習慣を持つのもおすすめです。

 

落語CDや落語番組などで落語家の話術を参考にしましょう

落語家さんの話術ってすごいですよね。テレビなどで一度くらいは落語を耳にする機会があった方も多いのではないでしょうか。落語家さんの話し方には、話術を磨く3つのポイントが隠されています。

◇ポイント1:滑舌の良さひとつひとつの音がはっきりと発音されているため、とても聞き取りやすい発音と発声をしています。この聞き取りやすさが話術を磨くためににも必要です。
◇ポイント2:話にリズムがある声の調子や大きさ、話すスピードなどを変えることで話にリズムを持たせることができます。
◇ポイント3:適切な間適度な間は、聞き手にとって聞きやすくなるだけでなく、自信があるようにも見えます。

これらは、すぐに身につくものではありません。落語CDや落語番組などを見聞きして、落語家さんの話術を参考にしてみるのもおすすめですよ。

 

褒めることが上手になると話術も磨かれます

話術を磨くためには、仲間や友人と褒め合う練習をしてみましょう。褒められて嫌になる人はほとんどいないのに、人を褒めるのが苦手な人って多いですよね。

「褒める」ということが自然とできるようになると、話術が磨かれ会話が弾むだけでなく、人間関係をも滑らかにする効果や、人間的な魅力を発揮することができるため、プレゼンに必要な「人間的な要素から生まれる説得力」も手に入れることができます。

 

発音や発声の練習をしましょう

しっかりとした発音や発声で話すことにより、相手の心にしっかりと内容を届けることができるようになります。ボイストレーニングと聞くと難しく捉えがちですが、そこまで難しいものではありません。

・大きな声を出してみる

・話す速度を変えて声を出す

・口を大きく開けて声を出す

・口を動かさずに声を出す

・立って声を出す

・座って声を出す

など、さまざまな方法で声を出す練習をしてみましょう。発音や発声のトレーニングに繋がります。プレゼンでは、話すスピードが速くて聞き取りにくかったということはあっても、ゆっくりすぎて聞き取りにくかったということはあまりないですよね。相手にしっかりと思いを伝えるためには、大きくはっきりとした口調でゆっくり話すことが大切です。

 

繰り返し何度も練習しましょう

プレゼンをする前には、繰り返し何度も練習しましょう。本番と同じように声に出して内容を確認することで、修正したほうが良い部分が見つかることもあります。自分の声を録音しておくのも良いでしょう。

自分ではしっかりと伝え切っているつもりでも、聞き手の立場になってみると、不十分なこともあります。練習を繰り返すことで、良いプレゼンに仕上げることができるだけでなく、内容をすべて暗記することもできるため、実際のプレゼンでは、相手に自信のある印象も与えることもできます。

練習は裏切りません。「これだけやった」という自信は、良い意味での余裕に繋がります。ぜひ繰り返し練習してみてくださいね。

 

さて、話術を鍛える方法をご紹介してきましたが、参考になったでしょうか?ビジネスにおいてもっとも重要な役割を担うと言っても過言ではないプレゼン。プレゼンには、身振りや手振り、表情、アイコンタクトなど、話術以外の要素も大切ですが、話術を磨くことでプレゼンを成功に導くことも可能です。

プレゼンを行うときにもっとも重要なのは「耳を傾けてもらうこと」。どんなに良い内容でも聞いてもらえなければ相手に正しく伝えることができません。

相手の心をつかむ「ユーモア」と「なるほど」と思わせる説得力、しっかりと受け答えができる「聞く力」を身につけ、自信がつくまで繰り返し何度も練習しましょう。

話術は1日や2日で身につくほど簡単なものではありませんが、繰り返しの練習はあなたを裏切ることはありません。ぜひ、話術を磨いて大切なプレゼンを成功に導いてくださいね。

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