恋をするのが人というもの。そして恋は必ず失われるものです。相手に対する思いが深く熱いほど、その恋は心を満たしてくれるものですが、失った瞬間の失恋の痛みもまた深いものです。
その痛みを自分のなかでどう受け入れるのか、そこが恋を経験したあとに人として成長出来るかどうかの分かれ道でもあります。別れてもなお、その人の未来を思い自らも未来に向かって前向きでいられたときに初めて、一つの恋が完成するのかもしれません。
今日は失恋によって傷ついた心を癒すために、その失恋の辛さに寄り添ってくれる温かい名言を7つご紹介します。
川端康成のことば
「別れる男に、花の名を一つ教えておきなさい。花は毎年必ず咲きます」お互いは別れ、やがて日常からは消え去る存在と割り切るのが美しい去り際です。それでも人生のふとした瞬間、小さな花を見つけて心を泳がせるようなとき、お互いをよい思い出として心の中に描くことができたら理想的です。
二人のそんな関係を作るのは妙な「期待」よりは上の段階の大人の振る舞いと言えるでしょう。二人の間に小さな分身を置くのです。その役に一番なのが必ず年に一度咲く花なのでしょう。身近な花に自分の影を演じてもらいましょう。
浜尾朱美のことば
「女性が奇麗になる方法は二つあります。「いい恋をすること」と「悪い恋をやめてしまうこと」です」女性にも「強さ」があります。「男らしさ」や「男気」という言葉は強さを意味する解りやすい言葉ですが、女性が女性として生きる上での矜持のようなものもあるはずです。それは女性を美しくします。
「いい恋」はお互いを認め、許し、信じるという矜持であり、「悪い恋」は甘え、求め、現実から逃げることです。心の中から弱い自分を追い出しましょう。あなたが失った恋が「いい恋」だったのならそのときあなたは強くなれたのです。あなたが失った恋が「悪い恋」だったのなら今、あなたは強くなれたのです。
宇野千代のことば
「失恋って、当の本人は苦しい苦しいと言っているけれど、本当は終わった恋をいつまでも思い出して楽しんでいるようなところがあると思う。本当に苦しいなら、一秒でも早く忘れる努力をするはずだから」言葉が人の心を正しく表しているとは言えないことがあります。
自分の恋について語る言葉ほど、そういう性格があります。あなたの今抱えている苦しみは本物ですか?言葉だけをもてあそんで弱い自分を演じていませんか?
明日のあなたがより良くあるために、忘れるべきものは忘れてしまいましょう。そしてその苦しみが本物ならば無言でその恋が自分の中から消え去る日を待ちましょう。
ウィリアム・M・サッカレーのことば
「愛してその人を得ることは最上である…愛してその人を失うことはその次によい」あなたが恋を失った瞬間の、相手に対する思いはどんなふうでしたか?その人に絶望したり、憎んだり、していませんでしたか?
前の恋から逃げ出したのだとしたら、次にいい恋を得るのが難しくなります。相手を愛して受け入れた上で自ら「別れ」を選んだ人にだけ、もっといい恋がやってくるのです。
相手に対する思いは自分の人生に対する思いと同じです。それは愛することによってのみ磨かれます。否定や憎しみから得られるものは何もありません。あなたが相手を愛していれば、それを失くしたとしてもおよそあなたは成長したと言えるのです。
テニソンのことば
「恋をして恋を失った方が、一度も恋をしなかったよりマシである」失った恋を前に進む力に変えましょう。それには恋をしたこと自体を大切な経験として認めましょう。そうです。恋を失ったことは痛手ですが、何もなかったよりはずっと良かったのです。想像してください。
恋の最中に楽しかったあの日、もし自分に恋がなければどうしていましたか?無為な休日をひとりぼっちでやり過ごすのに苦労していたのではありませんか?失恋で負った痛手を相手への非難にすり替えるのは止めましょう。失って痛みがあるほど幸せだったということです。
映画『イルマーレ』のことば
「誰かを愛して誰かを失った人は、何も失っていない人よりも美しい」今、あなたは失恋の痛みを感じていますが、恋をする前のあなたより美しくなっています。確実に。だからよかったのです。
全てをひっくるめてプラスだったということです。他に何を求めるのですか?もう終わったことなのに。あなたは恋をしたことでスタートラインを引き上げることに成功したのです。そこに幸福を感じましょう。
聖書のことば
「後ろのものを忘れ、ひたむきに前のものに向かって進め」今日ご紹介する最後の言葉は聖書からの引用です。聖書は全ての真理をシンプルに伝えています。前に進むこと。ただそれだけがあなたが成長する選択肢です。今は確かに痛みもあるでしょう。
失くしたとは言え消えるまでには時間が掛かります。無理に消すことも出来るものではありません。ですが時は必ず前に進みます。あなたの傷は必ず癒える時が来ます。そのときは自分の足でまた前に歩き出せる様に、後ろを振り返ることは止めましょう。
一つの恋をすることは良いことです。それは失くすことまで含めてよいことなのです。自分の力で、自分の選択で前に進むのはいつも勇気が要ります。大きく日常の風景が変わることを何かを失うこととと誤解しないでください。
あなたは確実に一つのものを得たのです。物事はあなたの考えた通りが真実です。あなたの恋に対する思いがネガティブならば、それはそうなってしまいます。もう一度前を向きましょう。そこが明るければそれもまた真実です。
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