モチベーションを活用しチームで業績を上げる仕事必勝法

モチベーションを活用しチームで業績を上げる仕事必勝法

仕事で業績を上げることを考えるとき、意外と見落とされがちなのが「モチベーション」です。モチベーションとは、人が何かする際の動機づけ(やる気)や目的意識を指します。

もちろん仕事を進めていく際に、能力を高めるための努力をしたり、工夫・改善を加えたりすることが重要なのは言うまでもありません。モチベーションは、そういった実際の行動に取り組む心構え・姿勢を決定づける要素です。

たとえば、モチベーションが高い人は、やる気と目的意識を持っているので、より当事者意識を持って努力をしたり、自分から工夫して業務の進め方を改善していきますよね。

逆に、モチベーションが低い人は、目的意識がなくやる気もないので、どんな仕事も受け身の姿勢で、「言われたらやる」という指示待ち状態になってしまいます。

このように、モチベーションのあるなしによって、仕事の生産性は大きく変わってきます。特に、チームで業績を上げることを考えるとき、チーム全体のモチベーションを高めることは必須です。そこで今回は、モチベーションを活用し、チームで業績を上げる仕事必勝法を5つお伝えします。

「アメとムチ」の方法はやめよう

「モチベーションを高める」というと、成果の出ている人には褒美を与え、成果を出していない人には罰を与えるという「アメとムチ」の方法を思いつく人も多いでしょう。

しかし科学的な実験により、この方法は逆効果であることが明らかになっています。実験の内容は、「問題ができたら報酬を与える」と約束したグループと、そうでないグループに分け、問題を解かせてみる、というもの。

結果、簡単で創造性を必要としない問題は、報酬を約束されたグループの方が速く解けたのに対し、創造性が必要な問題は、報酬を約束されないグループの方が早く解けたのです。

つまり、報酬(アメとムチ)によるモチベーションアップ法は、視野を狭め、創造性の発揮をジャマしてしまうのです。そこで、モチベーションを活用し、チームで業績を上げるためには、まず「アメとムチ」の方法に頼るのをやめましょう。

 

一人一人が自主性を発揮できる業務を見つけよう

では、「アメとムチ」の方法に頼らないとすると、どんな方法で仕事のモチベーションを上げていけばいいのでしょうか。キーワードは「内的動機づけ」、すなわち「自分の心の内側から湧き出してくる『やりたい!』『頑張ろう!』という気持ち」を大切にすることです。

アメリカのジャーナリストであるダニエル・ピンク氏は、内的動機づけには3つの軸があるといいます。それは「自主性」「成長」「目的」の3つです。

一つずつ見ていきましょう。第一の軸「自主性」とは、自分の人生の方向は自分で見つけたい、という欲求を指します。できれば人に言われた通りに生きるのではなく、自分のやりたい道、やりたいことを見つけて生きていきたいですよね。

仕事もそれと同じです。自主性を大切にすることで、仕事のモチベーションはアップします。実際に、業務時間の一部を「自分のやりたい仕事」に充てていい、というシステムを導入し、成功を収めた会社もあります。

しかし現実には、会社のシステム自体を自分(チーム)の一存で変えることは難しい部分があります。そこで、チームのモチベーションを上げるために、一人一人が自主性を発揮できる業務を見つけてみてはどうでしょうか。

結果を出すためのプロセスを担当者一人一人が考えたり、改善の工夫を自主性に任せたりするのです。自主性を大切にすれば、仕事に対する当事者意識も芽生え、モチベーションがアップします。

 

成長の実感できる、チャレンジングな課題を見つけよう

「内的動機づけ」の第二の軸「成長」とは、何か大切なことについて上達したい、という欲求です。誰しも、自分で価値を感じること・好きなことについて上達したい、上手くなりたいと思う欲求を持っています。

仕事でも同じです。いつもルーティンワークに終始しがちな場合は、成長が実感できるようなチャレンジングな課題を見つけてみましょう。

ポイントは、人に言われて取り組むのではなく、自分が「これができるようになりたい!」「これが上達したら将来のためにもなる」と思える業務をチョイスすることです。会社の仕事を言われてやるのではなく、自分のためにやる、と考えることで、モチベーションが上がるのです。

 

仕事に取り組む上での大きな「目的」を再確認しよう

「内的動機づけ」の第三の軸「目的」とは、自分自身よりも大きな何かのために成し遂げたい、という欲求です。そこで、今の仕事について、何のために取り組んでいるかという「目的」を再確認してみましょう。

お金のため、生計のため、といった理由をいったん忘れて、「人々の安全を守り、社会の役に立つ」「お客様に便利さを提供し、笑顔にする」などといった、社会や他の人への影響から見た大きな「目的」を思い返してみるといいでしょう。

言われたからやる、給料をもらっているからやる、と考えるのではなく、価値の感じられる重要な何かのためにやっている、と考えると、モチベーションは上がり、仕事の質もアップします。

 

お互いのいいところを認め、褒め合おう

ここまで、モチベーションを上げるための仕事に対する姿勢・取り組み方についてお伝えしてきました。特にチーム一丸となってモチベーションをアップさせるためには、お互いにどんなコミュニケーションを取っていけばよいでしょうか。

オススメの方法は、「お互いのいいところを認め、褒め合う」ということです。もちろんチームの成長のために「叱る」「厳しいことを言う」局面も必要ですが、「いいところを褒められる」ことにより、相手は自信を持つことができ、やる気を引き出すことができます。

お互いにいいところを探し、褒め合うことで、お互いのやる気を引き出し合うことができるというわけです。「いつもレスポンスが速い」「明るくて雰囲気を盛り上げてくれる」など、何気ないことでも口に出して褒めるようにしましょう。

意外と自分のいいところには気づかないものなので、教えてもらえると嬉しく、モチベーションアップにつながります。

 

お金をもらっているからやるだけ、言われたことをやるだけ…というビジネスマンもいるかもしれませんが、それでは仕事がつまらないし、やる気も出ませんよね。

給与(時給)分働けばいい、と思うと、かける労力や工夫も最低限のものとなり、仕事の質も下がってしまいます。そこで、モチベーションを上げていくために、内的動機づけを活用しましょう。

お伝えした通り、内的動機づけのキーワードは「自主性」「成長」「目的」です。自分が会社で担当している業務の中でこれら三つの軸が見つけられない場合には、人生の次のステージに向けて、自分で資格などの勉強をしてみるのもオススメです。

間接的に仕事に役立ちそうな資格試験の勉強をしてみることで、ちょっと違った角度で普段の業務を見直すことができるかもしれません。お互いに褒めることと合わせて、モチベーションアップのために活用してみてください。

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