頭が真っ白になった時の緊張のほぐし方とは?


社会人なら覚えておきたいのが、大事な場面での緊張のほぐし方でしょう。大事なプレゼンや面会などで、緊張のあまり頭が真っ白になると、ぞっとしてしまいますよね。こんなとき、緊張のほぐし方を知っていると、大失敗をしなくてすみます。

大きな場面で緊張のあまり頭が真っ白になるのは、その役目が大事なことだとわかっているからです。わかっていればいるほど、緊張が高まるという悪循環になってしまいます。その悪循環を断ち切るには、頭を切り替えることが大事です。

とはいえ、緊張で舞い上がっているときにはなかなか切り替えがうまくいかないもの。焦れば焦るほど、頭の中が真っ白になって、下手をすると言葉が一つも出てきてくれないという最悪の事態を招いてしまいます。

そこで今回は、頭が真っ白になった時の緊張のほぐし方についてお届けします。

緊張していることを認めてしまうのも緊張のほぐし方のひとつ


緊張しているとき人は、「落ち着け、落ち着け」と言い聞かせているものですよね。学校で先生に質問されたとき、入試の面接や口頭試問、就職試験のインタビューなどで頭が真っ白になり、「落ち着け、落ち着け」と自分に呼び掛けたものの、どうしても言葉が見つからず、撃沈してしまった経験のある人は少なくないのではないでしょう。

緊張しているときはみんな「落ち着け」と念じるものです。ところが、これが逆効果になることがしばしばです。人間というのは、思い出そう思い出そうとすると思い出せなくなるものなんです。普段の探し物でも、焦っているときは眼鏡をかけたまま眼鏡を探していたりするものですよね。

ではどうすれば良いのでしょうか。

緊張していることを認めてしまうと良いのです。緊張してどうにもならないときはそれを誤魔化そうとせず、緊張していることを認めてしまうのが、最も簡単な緊張のほぐし方なんです。

プレゼンの場合、「申し訳ありません。どうも私は緊張してしまっているようです。いつもは緊張なんてしないんですが、今日は何故かあがってしまって、いま、頭の中が真っ白になってしまっています」というような言葉でエクスキューズしながら観客に向かって話しかけると、逆に、緊張がほぐれてきます。

上司の前で話すときやお見合いのときでも同様です。「すみません。緊張してしまって言葉がでません」と正直に認めてしまいましょう。不備を謝罪して緊張を認める、それが最善の緊張のほぐし方なんです。

 

誤魔化そうとしたり、早く終わらせようとしたりしない


大事な場面で頭が真っ白になってしまったとき、緊張していることを誤魔化そうとしたり、適当にまとめて早く終わらせようとするのは禁物です。

緊張しているということはその場面を大事なものだと思っているということですので、正直に「緊張している」と告げられて、悪い感情を持つ人はいません。この点をまず覚えていてください。いけないのは、緊張を認めず早口でまとめようとしたり、適当なことを言って誤魔化そうとすることなんです。

誤魔化そうとしたり、適当にまとめようとすると、聞いている人、例えば、上司や聴衆がそれを敏感に感じ取り、逆に突っ込んできたりします。そこでさらに誤魔化そうとすると、失敗が大きくなってしまいます。そうならないためには、最初から誤魔化そうとせず、開き直って手の内を見せてしまうのが良いのです。

開き直りは緊張のほぐし方のひとつです。緊張して頭が真っ白、どうして良いか分からないと焦っても、事態は解決しません。聴衆に向かって、「すみません。緊張してしまって頭が真っ白になっています」と告げたら次は、「とりあえず、〇〇についてお話します」と、関係のある事柄について話し始めましょう。

関係のあることについて話していると、関連ワードに引きずられて少しずつでも記憶がよみがえってきます。思い出したら、「そこで、××の話に戻りますが・・・」と当初予定していた話題に戻せば良いのです。そのためには、いざという時のために「忘れたとき用の話」を準備しておくと便利です。

 

聴衆と対話する


焦って頭が真っ白になったときは、一人で焦らず、聞いている人との対話をしてみましょう。冗談交じりに、「すみません。正直に申しますが、緊張してしまって頭が真っ白になってしまいました。どなたか話の内容を覚えていませんか?」と話しかけたり、「私がこれから何を言おうとしていたか分かる人はいますか?」と訊いてみたりします。

黙って聴衆を見回していても、何も始まりません。聴衆とのちょっとした会話から、話の内容を取り戻していくことが出来るのです。対話というのは、緊張のほぐし方としても、大変有効なのです。

緊張で頭が真っ白になることは誰にでもあります。大事なのは、慣れること。談話やプレゼンに慣れるのではなく、談話やプレゼンに失敗することに慣れることが肝心なんです。失敗するのは当たり前、そのたびに、緊張したらどうなるのかということが経験として分かってきます。

そして、緊張したらどうなるのかが分かってきたら、それにあわせて対策を立てておけば良いのです。自分は緊張すると言葉が出なくなるということが分かってきたら、いざというときのために原稿を準備しておきましょう。最低限、メモを用意しておけば、話をつなぐことが出来ます。

プレゼンなどでは、基本的に原稿を「読む」のは良くありません。聴衆の方を見て話しかけていくのがベターです。それでも、何も言葉が出ないよりは、原稿を読む方がまだましですので、万一のときのために準備しておきます。「いざとなったら原稿がある」と思うと、逆に、言葉が出てくるものなんです。

要は考え方の問題です。緊張のほぐし方を求めていても、万能の解決策はないのです。いろんな事態を想像して準備しておく。それが余裕につながってきます。そうした経験が積み重なって、熟練していくのです。いちいち焦らないためには、仮に緊張して言葉がでなくなっても、当初の予定からズレることを恐れないことが大切ですよ。

 

緊張して頭が真っ白になることは誰にでもあります。珍しいことでも、悪いことでもありません。まず、この前提を忘れないようにしましょう。

緊張しているときはそれを隠そうとせず、焦り・緊張を受け入れ、言葉が悪いですけど、開き直ってしまいましょう。緊張してアップアップのときはそれを誤魔化さず、緊張していることを認めてしまうのが、最も効果的な緊張のほぐし方なんです。誠実に釈明を加え、不備を謝罪して緊張を認めると心が軽くなるものです。

焦ってしまったからといって、誤魔化そうとしたり、早く終わらせようとするのは禁物です。じたばたしないで、「すみません。緊張してしまって頭が真っ白になっています」と告げてしまうのが第一歩。その後、原稿があれば原稿を読み、原稿がなければ、聴衆との対話から関連する話題でつないでいくのが、緊張をほぐす上でのステップです。

緊張を認める、聴衆から目をそらさない、黙り込まず落ち着いて対話をキープするのが、頭が真っ白になったときのベーシックな緊張のほぐし方です。

プレゼンなどのスピーチは慣れがすべてです。恥ずかしがらず、失敗することに慣れてしまいましょう!

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