男脳と女脳はどう違うのか、自分や周囲の人はどうなのかは気になるところですよね。近頃の研究では、脳の構造自体には性差はなく、男脳・女脳と分けられるものではないということが分かっています。
でも男女で考え方や行動に差があることは確かで、脳そのものではなく考え方や取りやすい行動、得意とする分野について、男脳・女脳と言い分けたりするようです。
この男脳・女脳の違いを理解していると、異性の取る行動を理解しやすかったり、適切な対応をすることができるのはもちろん、同性についてもより理解が深まります。
さて、今回は男脳と女脳にはどういった違いがあるのか、基本的な行動や考え方、得意分野を通して、それぞれを理解しやすくなるポイントをお伝えします。
異性を見る目の違いを知ろう
男脳と女脳の違いでよくテーマになるのが「異性を見る目」。彼女と一緒にいても、他の女性につい目を奪われる男性の一方で、女性は恋人や配偶者の条件にこだわる傾向があります。
これは男女ともにより良い遺伝子を残すのが目的なのですが、男性はたくさんの子孫を残すことが可能な一方、女性には妊娠・出産・育児と時間的・身体的な制約があります。
ですから、男性は常に自分の遺伝子を持った子供を産んでくれそうな女性を探しますし、女性は生き残る術を多く持っていそうな遺伝子の男性を厳選します。どちらも多くの優れた子孫を誕生させるための行動なのですが、方法が違うのですね。
もちろん現代では生き残りの条件が変化し、社会的制約もあるので本能のまま動く人は少ないですが、根本的な部分でこの男脳・女脳の差は残っています。
この違いを覚えておくと、恋人や配偶者の行動に対して許容できる範囲とそうでない範囲の線引きがはっきりするかもしれません。
「変化」の認識の違いを理解しよう
「髪形を変えても彼氏が気づいてくれない」「妻の直感で浮気がバレた」こんな話をよく聞きますが、実はこれも男脳と女脳の違いが原因です。女脳は観察能力に優れ、変化に敏感です。
直感が鋭いと思われがちですが、日常的に周囲をよく観察しているので変わった部分を見逃さず、男性からは直感と思われやすいのです。
女性は昔から子供や集団を形成する仲間の変化に素早く気づき、ケアする役割を担ってきたので、現在の女性にもその能力が受け継がれたのでしょう。ところが男性にはそこまでの観察力は備わっていません。
集団から離れて狩りをするなど、比較的危険な役割を担ってきた男性。集中力は必要な時に瞬間的に発揮するもので、複数の子供の様子を見ながら長時間木の実を探すような女性の集中力とは質が違います。
ですから、ここぞ!というとき以外は散漫としていて、彼女の髪形の違いに気づかず「鈍い!」と言われてしまったりするのです。
男性は隠したつもりでも、女性には信じられないくらい分かりやすく浮気の証拠を残していたり…。男脳・女脳の得意分野の違いが起こす悲劇、といえるかもしれません。
コミュニケーションの男女差を覚えておこう
前述の通り、女性は集団の中に居場所を持って自分と子供を守ってきました。その中で感情や情報を共有することは、自分や子供の立場の維持に加え、仲間の生存確認、仲間と絆を深めるという大事な役割があったのです。
これが、女性が感情に敏感でおしゃべり好きな理由です。感情を吐露することですっきりし、共有した情報を集団生活に役立てます。どちらかというと問題解決は二の次で、まずコミュニケーションを取ることが大事なのです。
男性脳の場合は優先順位が逆で、あまり感情を表に出しません。というのも、男性は弱みを見せたくない生き物で、感情の乱れを知られることを嫌がります。それが虚勢でも、強さを誇示したい。
女性のみなさんはそのあたりを温かく見守れるとよいですね。逆に男性のみなさんは、女性の愚痴にはとことん付き合うと株が上がるかも。下手なアドバイスは「言われなくても分かってるよそんなこと」と思われるだけかもしれません。
「言葉にせずとも分かる関係」の確立は難しいと心得よう
「焼肉とお寿司、どっちがいい?」と聞いたら「どちらでもいい」と答えたので焼肉にしたら、浮かない顔。「大丈夫?」と聞いたら「大丈夫」と答えたので手伝わなかったら、後で文句タラタラ…。
多くの男性が、女性に対し「はっきり言わないと分からない!」と思ったことがあるのでは?これも男脳・女脳の違いが原因です。女性は集団に波風を立たせないよう本心を隠す習性があります。
しかし女性同士だと、前述の観察能力もあって本人の「大丈夫」が本心かどうか見抜き、必要なら手を貸します。なので、女性は相手が悟ってくれるところまでワンセットで考えてしまいます。
ところが男性は言葉をそのまま受け取ります。前述の通り相手の感情に鈍感ですからそこまで汲み取れません。女性は勝手に思いやりを期待し、男性は言葉の裏にある感情まで読めない、のすれ違いなのです。
女性のみなさん、男性には「言わなくても分かるでしょ」は通用しません。ストレートに言葉にしましょう。でないと、パートナーから「いつも機嫌の悪い人」と思われてしまいますよ!
これだけはやっちゃダメ!心に刻んでおこう
何を恐れるかという点においても、男脳と女脳は違っています。男性は挫折や失敗で深いダメージを負います。狩りをするのが役割だった男性。その優劣は狩りの成功率で決まります。
現代では狩りは仕事に当たりますので、仕事で手柄を立てることが自己の存在の証明になるわけです。もし男性に棚の修理などを頼んでモタついていたとしても、「これくらいできないの?もういい大工さん呼ぶから」などと冷たくあしらわず、彼が納得いくまでやらせてあげてください。
そして大工さんはこっそり後日呼びましょう。女性の場合、人間関係のトラブルが最大のダメージになります。特に拒絶されることに恐怖を抱いていて、集団からつまはじきにされたり、親しかった人から冷たくされることを恐れているのです。
女性の感情の機微が察せなくても、男性はパートナーを拒絶するような言動は慎みましょう。それによって、あなたからもう必要とされていないと彼女は思い込んでしまう可能性があります。それは彼女にとって非常に悲しく辛いことなのです。
以上が男脳と女脳の違いでしたが、同じ人間なのにこんなに違うなんて!と驚いてしまいましたよね。特にコミュニケーションの取り方と果たす役割の男女での違いは明らかで、男性が一日に発信する言葉は7000語なのに対し、女性のそれは1日に2万語!
これでは言いたいことが伝わらなかったり相手の言うことが理解できなかったりでトラブルが起こるのは無理もないかもしれません。今後は「言わなくても分かるだろう」「否定しなかったからこれでいいだろう」と思う前にもう一言確認する癖をつけたほうがよさそうです。
男脳・女脳はそれぞれ良い面も悪い面もあり、どちらが優れているというものではありません。また個人差もあり、上記の特徴に当てはまらない人もいます。これらを参考にしつつ、それぞれの個性を第一に考えていきましょう。
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