たった1分間スピーチで相手の心をわしづかみにする9つの方法

たった1分間スピーチで相手の心をわしづかみにする9つの方法
“I have a dream” 日本でもとても有名なフレーズですよね。そうこれ、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア、通称キング牧師が人種平等と差別の終焉を呼びかけた演説で使われた有名なフレーズです。

その後、彼は1964年のノーベル平和賞を受賞し、アメリカでは1月の第3月曜日がキング牧師の業績を讃える記念日として祝日になっています。このほかにもオバマ大統領が初めての大統領選挙で国民全体を魅了したフレーズ“Yes, We Can”はとても記憶に新しい事でしょう。

このようにアメリカ人というのはとてもスピーチがうまく、社会的評価の高い人はスピーチのスキルも高いといって過言ではありません。それに比べて日本の大学では一般教養として「スピーチ」の勉強をするところはほとんどない(少なくとも私の卒業した大学ではありませんでした)のが現状です。

また、アメリカの大学では普通に一般教養として「スピーチ」のクラスがあり、必須科目として設置されています。これだけ見てもスピーチスキルの重要性が日本とアメリカではだいぶ違うなということが伺い知れますよね。

そこで今回はそんなスピーチの本場、アメリカのスピーチクラスで学んだ技術を「たった1分間スピーチで相手の心をわしづかみにする9つの方法」としてみなさんとシェアします。ではご覧ください。

1分間スピーチ1:身なりを整える

まずはスピーチの準備をするところから入っていきたいと思います。今回は1分間スピーチなので、非常に時間としては短いです。

ですので、スピーチ自体で勝負をするには限界があります。しかし、スピーチというのは何もその「原稿」で勝負するものではありません。その人の醸し出す“雰囲気”というのが非常に重要になってきます。

「Tシャツと穴の空いたジーンズにビーサンでするスピーチ」と「パリっとしたシャツとチノパンに革靴でするスピーチ」、同じスピーチだったらどちらのスピーチをより聞きたいと思うでしょうか?当然後者ですよね。

第一印象はとても大切です。まずはそこから準備をしましょう。

 

1分間スピーチ2:呼吸を合わせる

いざ、リスナーの前に立ち、スピーチをするとなると、やはり緊張しますよね。そしてそのままスピーチをし始めると、焦ったり慌てたりして、なんだかぎこちなくなってしまったりします。せっかく練習しても、本番で緊張してしまっては100%の力を発揮できないまま、1分間が過ぎてしまいます。

一度始まってしまったら、もう止めることはできません。そこで大切なことは、スピーチを始める前にリスナーと“呼吸を合わせる”ことです。

“呼吸を合わせる”というのは、リスナーの前に立ったら、すぐスピーチを始めるのではなく、一呼吸おいて、全体をゆっくりと見回し、会場と自身をひとつにする、ということです。

一呼吸置くことによって、リスナーも話し手に注目しはじめ、始めは少しざわついていても次第に会場が静かになっていきます。そこから、あなたのスピーチを始めてください。そうすることによって、あなた自身も落ち着くことができますし、会場の注意も引き付けることができます。

 

1分間スピーチ3:主張・論点を明確にする

1分間スピーチに限らず、スピーチにおいてはこれが最も重要です。まず「あなたの話すテーマはなにか?」そして「その中でも最も伝えたいメッセージはなにか?」という2点ですね。

1分間スピーチでよくありがちなのは自己紹介だと思います。自己紹介の場合、すでにテーマは決まっているので、次に考えなければいけないことは「その中でも最も伝えたいメッセージはなにか?」ということです。

自己紹介にもいろいろありますよね。「名前・年齢・趣味・特技」を話す本当の“自己紹介”から「最近一番笑ったこと」や「将来の夢」についてのスピーチもあると思います。

「自己紹介」というテーマの中で、自分が最も伝えたいメッセージはなにか?それを決めるということが重要になってきます。そしてその「メッセージ」を決めるために重要なことを次にご紹介いたします。

 

1分間スピーチ4:リスナーの立場に立つ

“最も伝えたいメッセージ”を決めるにあたり考慮しておいた方がよいことは「リスナーの視点」です。つまり、“聴き手は何を知りたいと思っているのか?”“何に興味があるのか?”ということです。

1分間スピーチをする場面では大抵の場合リスナーはスピーチクラスのクラスメイトだったり、はたまた何かのセミナーで初めてお会いする人たちだったりすると思います。

そういう場面でのリスナーのニーズを把握し、自分の話したいことよりはリスナーが興味のある話題を提供する。そういう視点で“最も伝えたいメッセージ”を選択することができれば、リスナーの心をしっかりとつかむことができるでしょう。

 

1分間スピーチ5:笑いをとる

スピーチでは最初のイントロダクションで笑いをとりにいってみましょう。笑いをとりにいくと“すべった時どうしよう”“しらけたら気まずいし、恥ずかしい”そう思われる方も多いとは思います。日本人の感覚だと少しリスキーな感じがするかもしれません。

ところが、アメリカのスピーチを見てみると、だいたいみんな最初にリスナーを笑わせています。以前、私が「TED」というスピーチの動画を配信しているサイトでみたものでは、心理学論文の説明のようにシリアスで真剣な話題でも、そのスピーカーはイントロダクションでリスナーを笑わせるちょっとしたIrony(皮肉)を使っていました。

落語でも本編に入る前に「マクラ」から入りますよね。ちょっとした小話をして、会場を温めてから本題に入ります。感覚的にはその「マクラ」のような感じで、イントロダクションで笑いをとってみる。

そうすると、会場の雰囲気も和らぎますし、自分の気分も楽になります。これはぜひ、ひとつのスピーチテクニックとして取り入れていただきたいと思います。

 

1分間スピーチ6:味方を見つける

スピーチの最中では、原稿を見ることなく、リスナーの目を見て話すというのは基本中の基本だと思います。特に1分間のスピーチはとても短いため、スピーチは丸暗記できると思います。

なので、リスナーの目を見て話をしていくわけですが、やはり中には自分の話に興味を示さなかったり、無表情だったり、つまらなそうだったりする人もいます。一方で、自分の話に興味を示してくれる人、笑顔で頷いてくれる人も必ずその会場のどこかにいます。

なので、スピーチをする時はそういった「自分の味方」をまず見つけ、その人たちに自分のスピーチを届けるようにしてみてください。そうすると、自分のスピーチも軌道に乗っていきますし、流れもスムーズで勢いも出てきます。

いい流れさえつくれてしまえば1分間なんてあっという間ですし、スムーズで勢いのあるスピーチは必ず好印象に映るはずです。

 

1分間スピーチ7:動作まで練習する

みなさんは「メラビアンの法則」というものをご存知でしょうか?メラビアンの法則とは、「感情や態度について矛盾したメッセージが発せられたときの人の受けとめ方について、人の行動が他人にどのように影響を及ぼすかというと、話の内容などの言語情報が7%、口調や話の早さなどの聴覚情報が38%、見た目などの視覚情報が55%の割合である」というものですね。

“あぁ!聞いたことある!”と思われた人も多いのではないでしょうか。つまり、人は“視覚”から最も多くの情報を取得し、話の内容などからはわずか7%としか情報を取得しないということです。したがって、スピーチの内容もさることながら、“どうやって話すか”ということがとても重要だということがわかってきます。

“話の展開に合わせて身振り手振りを入れてみる”または“話題が展開する時に現在の立ち位置から、反対側へ教室を横切ってみる”など、動作をスピーチに加え、それも練習しておくとスピーチに立体感が出て、リスナーに対して言語情報・聴覚情報のみならず、視覚情報でもあなたの主張を訴えることができます。

 

1分間スピーチ8:本番の会場で練習する

もし可能であるならば、本番の会場に一度立ち、その場の雰囲気を味わっておくとよいでしょう。そして、さらに可能であればその場何度かスピーチを練習しましょう。

やはり、いくら自分の部屋でたくさん練習したといっても、本番の会場に立つと少なからずとも緊張をします。

しかし、その場に前もって一度立ち、本番の雰囲気を感じておくと、その時のイメージがあるため、真の本番の時には少し落ち着いて、リラックスして臨めます。さらに可能であればリスナー側にもなってみましょう。

会場の椅子に座り、自分がスピーチをしているイメージを膨らませながら、そのステージを客観的に見てみましょう。そうすると、「自分がどんなふうに見えているのか」または「どのように見せた方がよいのか」などのアイデアが浮かんでくるかもしれません。

 

1分間スピーチ9:繰り返し練習する

最後にご紹介する方法は、最も当たり前な方法です。いろいろと自分をリラックスさせたり、会場を惹きつけるためのちょっとした工夫はありますが、練習をしっかりとすることに勝る方法はやはりありません。

「これだけやったんだから大丈夫だ!」という内からみなぎる自信は、スピーチを通しても、その話す姿勢からも必ず伝わってきます。自信に充ち溢れた情熱のあるスピーチはどんなテクニックよりも人を惹きつける力があると思います。

練習をするポイントとしては、特にイントロダクションを入念に練習することです。最初はやはり肝心です。最初で良い流れを作れれば、そのあとはスムーズに流れていきますから、最低でもイントロダクションは完璧に話せるように練習しましょう。

 

さて、現在の日本では「スピーチがうまくできること」というのが、少しづつではありますが、重要視される能力のひとつになってきました。しかしなかなか「スピーチを教わる」という機会はないかと思いますので、ぜひ今回の記事を参考にして、あなたのスピーチスキルをアップさせてください。

まとめ

1分間スピーチで相手の心を掴むコツ

1:身なりを整える
2:呼吸を合わせる
3:主張・論点を明確にする
4:リスナーの立場に立つ
5:笑いをとる
6:味方を見つける
7:動作まで練習する
8:本番の会場で練習する
9:繰り返し練習する

コメントをお書きください

  1. sera より:

    勉強になりました!!
    今度、スピーチテストがあるので、ぜひ試してみようと思います。(^o^)/ヾ(@⌒ー⌒@)ノ

  2. お父さん より:

    頑張っている様子。嬉しく思いました。・・・「機会は与えられるものでない」・・・・「機会は自分で作り出すものである」・・・そして,かつ、戦略的でなければならない。・・・、それは、自分の目的に即しているか?関係ないチャンスは捨てる勇気も必要です。絞込めなければ、それは、戦略とは言えないと思うのだが・・・・・

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