新郎のウエルカムスピーチが定着してきたのはこの十数年の間のことです。今までは媒酌人の挨拶から始まっていました。媒酌人を立てずに結婚するようになった今では、新郎のウエルカムスピーチから披露宴はスタートします。なので披露宴で第一声を発するのは新郎の仕事となりました。
ただでさえ自分の披露宴で緊張感はMAXなのに第一声を発しなければいけないのですから、緊張のせいでグダグダになってしまう新郎もいます。ですが一生に一度の晴れ舞台なのですから、ここはビシッと決めたいところです。そのためにはウエルカムスピーチを前もってしっかり準備しておくことが重要です。
スピーチの目的を知ること
本来の披露宴は媒酌人の挨拶から始まっていました。それが最近では媒酌人を立てずに披露宴も新郎のウエルカムスピーチで始まります。ただ世事に疎い年長者の人はそういう流れを知りません。なのでウエルカムスピーチで「こういう披露宴をします」と伝える必要があります。
披露宴の始まりは会場の厳粛なムードにのまれがちです。ゲストも緊張しています。場の雰囲気を和らげましょう。話し方としては緊張してガチガチになりやすいところですが、なるべく明るくハキハキと話しましょう。
ウエルカムスピーチのあとには主賓のスピーチなどがあるので、長くなるとゲストが疲れてしまします。時間的には1~2分程度で切り上げます。内容は新郎一人からのものではなく、新郎新婦二人からのメッセージにするのが良いでしょう。
感謝を伝える
ゲストにはいろいろな方がいるでしょう。高齢の方や、遠方からの方、忙しい方など、それでも皆さん新郎新婦の晴れの日を祝おうと無理にスケジュールを空け集まってくれているのです。もし当日の天候が悪くても無理をして出席してくれているのです。それもすべて新郎新婦のためなのです。心からの感謝を伝えましょう。
場の雰囲気を和ませる
結婚披露宴はフォーマルな場なのでマナーやドレスコードなどもあり、ゲストも新郎新婦もみんながいろいろな理由で緊張しています。でもガチガチに緊張したままではパーティーは楽しめません。新郎はホスト役としてマナーを保ちつつ、場を和ませるスピーチをしましょう。
ゲストの気持ちを盛り上げる
ウエルカムスピーチでこれから始まるパーティーでどういうことをするのかなど軽くヒントを盛り込むことでゲストの方々にもワクワクできるネタを入れることで、ゲストの気持ちを盛り上げましょう。
スピーチの基本構成を知る
ウエルカムスピーチでは1分から2分程度で伝えるべきことをすべて含まなければなりません。まずは最初にゲストへのお礼を心から伝えましょう。次に結婚の報告です。無事に式を挙げ、晴れて夫婦になった報告をします。
夫婦になれた感想なども入れると良いでしょう。そして披露宴の趣旨「皆さまへの感謝の気持ちでささやかながら料理をご用意しました」など、その他にも披露宴の売りなどがあれば伝えましょう。最後に結びの言葉で「楽しんでください」というような内容で締めくくります。
披露宴の売りを伝える
最近では披露宴の場所も趣向も様々です。ガーデンパーティーや船上パーティーなど場所にこだわりがあったり、料理のシェフやデザートのパテシエにこだわったりする新郎新婦が増えました。
そういったパーティーへのこだわりを「景色を楽しんでください」や「有名パテシエのデザートを味わってください」などというように、自分たちがこだわって準備したものなども盛り込みましょう。
締めの言葉
締めの言葉では二人が幸せになること、そして再度、感謝の気持ちと楽しんで帰って欲しいということをしっかりと伝えて、最後はキリッと締めくくりましょう。コツは最後までハキハキと明るく話すことです。ここまでで1分から2分で治まるようにしましょう。長引くとダレてしまいます。
以上のようにウエルカムスピーチでは伝えたいことがたくさんあります。ですが披露宴の進行上、新郎のウエルカムスピーチのあとには、主賓のスピーチがあります。だいたいの場合、主賓のスピーチというのは長いものです。なので新郎のウエルカムスピーチまで長いとゲストは疲れシラケきってしまいます。
とはいえ、主賓の方に「スピーチは短めに」などというリクエストはできません。なので新郎のウエルカムスピーチは短くて中身の濃いものにしなくてはなりません。そして来てくれたゲストの心に響くウエルカムスピーチにするためには、ウエルカムスピーチの文例集などを使うのではなく、自分の言葉で用意するのが一番です。
文例集に載っているようなウエルカムスピーチではゲストが参加した他の披露宴などでも使い古されていて、何も心に残りません。新郎と新婦、二人の思いを込めてオリジナルのウエルカムスピーチを用意しましょう。特に感謝の気持ちはしっかりと伝えてください。
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