かっこつけずに人の心を打つ3分間スピーチ7つの制作術


最近スピーチした経験ありますか?大人になると、こういう機会が意外と多いんですよね。ちょっとした集まりやパーティーの幹事役をした時、友人の結婚式、そして一番プレッシャーのかかるのは仕事上の取引先などを相手にしたプレゼンなどでしょう。

職場では堂々として評価も高い人が大勢を前にすると、案外話がつまらなかったり、逆に普段パッとしない同僚の話にグッときたり。そういう場面で普段とは違う説得力のあるスピーチができると、周囲からの目も、会社での評価も急に変わったりします。今日は社会人に必要な、人の心を打つ3分間スピーチの製作術を7つ紹介します。

一言目のインパクトを大切にしよう

スピーチで見ていても痛々しいのは、聴衆が徐々に退屈してきたことに話し手が動揺して支離滅裂になってしまう状況です。どうしてこんなことが起きるのでしょう。改めて考えてみます。

スピーチで一番聴衆の集中力が高いのはどのタイミングでしょう?それは当然スピーチの一言目です。どんなに面白いネタを振りまこうと、オチを練ったものにしていようと、聞いている人がいなければ話になりません。あなたの言葉を一番聞いている人が多いのは、最初の一言目のその瞬間なのです。

では、一言目を決めるにはどんなことに気をつければいいのでしょう。・「決まり文句」・「問いかけ」・「回顧」この3つがキーワードです。「いつもと何か違うぞ」と思わせたらあなたのものです。

 

日時を明確にしよう

スピーチを説得力のあるものにするために、過去の出来事からエピソードを引用することがあります。誰かの体験のこともあれば、実体験のときもあるでしょう。そのときおろそかにしがちなのが、そのエピソードの日時をはっきりさせることです。

何となく曖昧に「その昔…」とか「以前は…」「〜年ぐらい前までは…」などという表現は厳禁です。「平成〜年の〜月のことです」とか、もっと近い出来事なら「〜月〜日の夕方」とか、そのエピソードのあった日時を明確にしましょう。聞いている人は自動的にその当時の自分をイメージし、あなたの話に感情移入しやすくなるのです。

 

WIIFYを大切にしよう

この頭文字は’What’s in in for you?’直訳すると「あなたのためになる何か」。スピーチでもっとも大切なものとされて、いわばスピーチ自体の目的です。これを明確にするためにスピーチがあると言っても過言ではありません。オバマ大統領は大統領選の選挙戦を通じて’Change!’と訴えました。

解りやすく、聴衆の心を掴んだ良い例と言えます。あんな見事な形まで出来なくても、あなたが真似するならできるだけスピーチの冒頭で「あなたのためになる〜〜を話します」と宣言を加えます。話し方としてはここは穏やかな口調で語ることがコツです。

 

十分な練習をしよう

この点もおろそかにしがちな部分です。しゃべる内容を文章にして何度も書き直し、構成は完璧。と思ったら本番で原稿の紙をどのポケットに入れたのか解らなくなって動揺して後はヘロヘロ。そんな目に会いたくありません。スピーチの言葉から伝わるものは全体の7パーセントと言われています。

残りは話し手の立ち姿、声、動きなどです。スティーブジョブズはプレゼンの天才と言われていましたが、その彼も毎回の新製品発表会の前には忙しい合間を縫って信じられないほど多くの時間をプレゼンの練習に割いたそうです。

その裏付けがあったからこそ、安心して聴衆が引き込まれるスピーチが出来たのでしょう。さらに事前の練習として出来ることは、直前の顔の筋肉のストレッチ、それに発声練習があります。

 

身振り手振りを入れよう

ここからは、実際に自分がスピーチをするときの効果的なスピーチ法です。まず一つ目が身振り手振り。上にも書きましたが言葉で伝わるものはわずかです。身振り手振りを入れて、あなたの言葉が生き生き伝わるような演出をしましょう。

姿勢を良くして腕全体を使えるように、また、許されるなら堂々と演台の上を歩いて聴衆の視線を誘導しましょう。話題を変える時、大切な話をするときなどに有効です。

 

不自然なくらい間を入れよう

スピーチの冒頭が一番大切と書きました。その一言の直後はさらっと次の話題に流れるのではなく、不自然なほど長い間を入れましょう。聴衆を一瞬立ち止まらせ、あなたの言葉を反芻させます。

そこに深い意味があるということを聴衆に解らせるのです。およそ心臓の鼓動3回分という目安があります。あなた自身が落ち着いてその間を待てるかに勝負が掛かっているのです。

 

会話のように話そう

原稿に文章を書いてそれをただ読み上げるのでは、聞いている者にとってその時間は苦行です。人間はいつだって他者との対話が楽しみなのです。そう、聴衆と会話しましょう。あなた自身もそう考えている方がむしろ気楽なのではありませんか?

瞬間瞬間のその場の空気の変化を聴衆と一緒に楽しめたら、どんなスピーチも有意義なものになるはずです。そのための一つのコツは自分が話す番になるまでに、その場にいるなるべく多くの人と挨拶を交わし、コミュニケーションをはかっておくことです。その場にあなたの言葉を受け入れる雰囲気をあらかじめ作っておくのです。

 

人の集まる場でスマートに振る舞うのは日本人は苦手だと言われます。また、言葉より態度で示すとか、ソフトより実際の技術を重視する傾向が強いビジネスの風土の違いもあるでしょう。

ですが、これからのビジネスは相手にとっての価値の高さをいかに演出するかが大切な要素になってきます。プレゼンの評価があなたの提案する企画や商品自体の評価を決めると言えるのです。今日紹介したスピーチのコツを取り入れて、スマートなプレゼンを作ってください。

 

コメントをお書きください