因果応報を子供に教えるとき役に立つシンプルな諭し方


因果応報の意味を小さい子供に教えるって難しいですよね。「悪いこと、良いことをするといつか自分に返ってくる」というだけのことですが、人生経験をほとんど持たない子供たちに取っては理解が追いつきません。

しかし「どうせ教えたところでわからないだろう」と見下してもいけません。教育の基本は、「相手がどんなに子供でも尊敬すること」だからです。子供とは言え一人の人間です。

大人が本気で何かを伝えようとすれば、子供は一生懸命理解しようとしてくれるものです。勉強が必要な難しい言葉はわからなくても、教え方にひと手間加えるだけで、子供の理解力は見違えるほど伸びていきます。

そこで今回は、因果応報を子供に教える時に役立つシンプルで効果的な諭し方をお伝えします。

褒めるときも叱る時も理由を言ってあげよう

因果応報を子供に理解してもらうためには、繰り返し因果応報を体験することが重要ですね。褒めるときには「お留守番頑張ったからご褒美だよ」とか「約束破ったからお母さん悲しいよ」など、なぜこんなことになったのか理解できるように説明してあげましょう。

言葉と感情と出来事が揃った時こそ教える絶好のタイミングです。気をつけたいのは、すでに過去の出来事となったことをネチネチと説明しても効果は望めません。

むしろ嫌な気分になったという記憶しか残りませんからね。リアルタイムで、理由を説明することを忘れないで下さい。

 

親自身が因果応報で得られた結果を声に出して言ってみよう

自分自身の因果応報体験も大いに利用しましょう。子供の目の前で、因果応報と言える体験をしたら、すかさず「お母さんは、お仕事頑張ったからご褒美もらえたんだよ!」など、良いことがあったのは、こんな理由があるということを教えてあげましょう。

原因と結果、その2つの出来事は無関係ではなく、見えない糸でつながっているというイメージを伝えて下さい。因果応報を知るには、目で見えている出来事と、目には見えないけど間違いなくそこには「関わり」が存在していることを感じ取る想像力を養うことが大切ですよね。

すぐに理解できるようにはならないかもしれませんが、繰り返し因果応報で一喜一憂する姿を子供に見せ続けることが大切です。

 

ポピュラーな昔話を利用しよう

因果応報の教科書とも言える「昔話」を利用しない手はないですよね。「うさぎとかめ」や「浦島太郎」、「花咲かじいさん」「舌切り雀」「カチカチ山」「傘地蔵」「さるかに合戦」など、必ず欲張ったり、悪事を働く者は罰を受けることになり、慈悲深く正しい心を持っている者には良いことが起こるようになっています。

ストーリーがしっかりしているので、読み聞かせするだけでも子供たちには効果があるはずです。読み終わった後に、「なぜこうなったのか」を子供たちに聞いてみると良いかもしれませんね。

子供たちの発想は自由ですから、因果関係をわからずに解釈している可能性もあります。そんな時は「○○だから☓☓になった」と少しずつ教えてあげても良いかもしれません。

 

ヒーローやアニメのキャラクターに例えてみよう

因果応報を楽しみながら学べるとしたら、子供たちが大好きな特撮モノやアニメキャラを使うのが有効ですよね。子供たちも大好きな存在ですから、興味を持って聞いてくれる子が多いと思います。

録画しておいて映像を見ながら教えることも可能です。まず「怪人は悪いことをしたから倒される」と言う図式、仕組みを理解させるましょう。

理解出来てきたら、今度は普段の生活の中で繰り返しその話を持ちだしましょう。因果応報は遠い世界の話ではなくて、自分自身のことだと認識してもらうことが狙いなのです。

 

オバケなど怖がりそうな存在を利用しよう

因果応報を応用して、先に怖い存在を教えておくのも効果的な方法ですよね。日本には古くからオバケや鬼を使って子供を怖がらせる風習があります。

有名なのは「なまはげ」です。あまり怖がらせ過ぎてもいけませんが、「悪いことをすると怖い何かがやってくる」という体験があると、自然に因果応報があるのだと気付いてくれるようになります。親が必死で怒ることよりも、「親でもどうにもならない超越した存在がどうやらこの世界にはいるらしい」という事のほうがより効果がありますよ。

 

さて、子供が「因果応報」を知ることは、その後の人生においても重要な価値観の基礎となります。理由もわからないまま怒られ続ければ、自分に自信を持てない子になってしまいますし、逆に理由もなく褒められてばかりだと万能感を振りかざす自己中心的な子供なってしまうかもしれませんよね。

大切なのは、親である大人が本気で子供にぶつかることです。人を育てるのに絶対的な正解はありませんが、きちんと子供と向き合い、一人の人間として尊重して扱うことを忘れなければ大丈夫です。

信頼されて育った人間は、多少のことではへこたれない強さを持った大人になります。因果応報を知ることは、強さを育むための初めの一歩になるはずです。

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