子どもの好奇心を育てる上手な声のかけ方とは

子どもの好奇心を育てる上手な声のかけ方とは
好奇心は全ての学問の始まり、子どもの好奇心は上手に育ててあげたいものですよね。

これは何なんだろう?これはどうしてこんな動きをするのだろう?どうして人は空を飛べないのに鳥は空を飛べるんだろう?どうして女の子はスカートを履くのだろう?どうして卵は中身が柔らかいものと硬いものがあるんだろう?どうして大人は大きいんだろう?

一つ一つの疑問は、大人の目から見ると他愛無いものであっても、「不思議に思うこと」をきっかけに子どもたちは外の世界を理解していくのです。

知的好奇心というのは誰もが生来的に持っているものですが、それが十全に発達するかどうかは育て方次第です。子どものころに親や周囲が上手に声かけをして好奇心を育ててあげることは、子どもの知的発達の上で大きな糧となるのです。

そこで今回は、子どもの好奇心を育てる上手な声のかけ方についてお届けします。

「よく気付いたね!」が最初の一歩

「よく気付いたね!」
好奇心いっぱいの子どもは、自分が面白いと思ったものを親に見せて共有したいもの。このとき上手に声をかけてあげると、子どもはより自分の周囲の環境に関心を持つようになります。子どもが何か「発見」してきたら、どんなに小さなことであっても、「よく気付いたね!」と褒めてあげましょう。

人は誰も褒めてもらうと頑張れるものです。特に小さな子どもは、褒め言葉一つでどんどん考えを発展させます。一つ褒めてもらうと、もっと褒めてもらおうと色んなことに目を光らせ、色んなことを考えます。「よく気付いたね!」という小さな声掛け一つで、子どもはたくさんの扉を開くのです。

とはいえ、親は万能ではありませんよね。とりわけ、子どもに毎日付き合っている母親は、「見て見て、ママ」の洪水にうんざりしがちです。「見て見て」と指さす先が他愛無いものであったり、大人の目には気持ち悪いものであったりすると、「何、それ?!」と思わず嫌な顔をしてしまうこともあるでしょう。

そんなとき、決してひるまずに、「うわぁ、何それ?ママにはよく分からないよ。〇〇くんはそれが面白いと思うんだね。よく気が付くね。もっと他のものも見てみようよ」と行動に導いてあげましょう。子どもの関心を親の関心事に引っ張っていくことはできません。また、子どもの目線は子どものときにしか見られません。子ども時代の感性を尊重しながら、大切にはぐくんであげましょう!

 

「一緒に調べてみよう!」

調べてみよう
子どもの好奇心を正しい場所に導いてあげるには、「一緒に調べてみよう!」と誘ってあげることも大切です。

子供というのは色んなものに興味を示します。ただ、それらをどう扱ってよいのか分からないのが子どもの子どもらしいところですよね。時には、触ってはいけないものに触ったり、分解してはいけないものを分解したり、食べてはいけないものを食べてしまったりする可能性もあります。

好奇心を育むのは大事なことですが、と同時に、危険なものは危険、触れてはいけないものはいけない、壊してはいけないものは壊さないといった「決まり事」を覚えさせるのも大切なことです。特に、学校に上がるまでに、ある程度の「決まり事」を守れるようにしてあげましょう。

そうした「決まり事」を教えるには、時々、親が子どもと一緒に色んなものを観察し、その場で導いてあげると効果的です。普段は「面白いね」「よく気が付くね」と褒めて自主的な行動を伸ばしてあげながら、ポイントポイントでは親がそばにいて、方向性を示してあげるようにします。

そうすると、子どもたちは自主性を育みながら、常識や世間知も身に着けていくことができるのです。子どもの知的好奇心を育むには、適度に放任し、適度に指導してあげることが大事なのです。

 

子供の好奇心を育てる魔法の言葉「もっと教えて!」

教えて
子供が成長してきて、何かについて「発見」してきたら、「もっと教えてほしいなぁ」とお願いしてみましょう。大人の皆さんにも経験があるでしょうが、自分が「発見」してきた何かについて「教えて」と言われると、大人でもうれしくなるものです。

その点は子どもも同じです。子どもは大人より素直にそのうれしさを表現します。子どもは気まぐれですので、毎回そうしたお願いをきいてくれるわけではありませんが、親や先生に「教えて」と言われると、たいていの子どもは張り切るものです。

特に男の子は、「頼み事」をされると頑張る傾向がありますので、そうした「頑張り」をうまく利用すると、好奇心を飛躍的に伸ばしてあげることができます。

子どもとはいえ、大きくなるにつれ、興味の対象が専門化していきます。生き物に興味のある子、人間に興味のある子、モノづくりに興味のある子といった具合に、関心事が分かれていくのです。そうしたときに、「〇〇ちゃんは××に詳しいね!ママにもっと詳しく教えてくれる?」と言ってあげましょう。

子どもとはいえ、自分は他の人が知らないことを知っていると思うとワクワクするものです。そのワクワク心をくすぐって大きくしてあげると、知的好奇心もまた大きく育っていきます。

 

子どもの好奇心というのは、生き物のようなものです。生かすも生かさないも育て手次第。そばにいる大人が効果的に補助してあげることでムクムク育っていきます。

効果的な声かけの第一歩は、「よく気付いたね!」の一言。子どもが目を輝かせて何かを教えにきたら、それが大人の目にはどんなにつまらないものに見えても、「よく気付いたね!」と褒めてあげましょう。まずは、周囲の様々なものに興味の目を投げかける習慣をつけてあげるのです。

そこから一歩進んで、子どもの好奇心を正しい場所に導いてあげるには、「一緒に調べてみよう!」と誘ってみましょう。子どもの関心事が少し偏っているかな、もっと別のものも見てほしいなと思うときは、別のヴァリアントを示してあげるのです。

そして、子どもの関心事が固まってきたと思ったら、その領域について「もっと教えて!」と頼んでいく。親が子どもの生徒になることで、子どもの自尊心が満足し、次なる好奇心を生み出すのです。好奇心はちょっとした声かけで育っていきます。言葉を惜しまず、育ててあげましょう!

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