父親の事を嫌いになる女子高生の心理とは?

父親の事を嫌いになる女子高生の心理とは?
中学生、高校生くらいになると、男子も女子も反抗期、特に、親には反抗的になるものです。なかでも、思春期の女の子は父親を嫌いになる傾向にありますよね。

子供の頃はお父さんっこだった娘が「お父さん、うざい」「あっち行って」と避けるようになったり、時にはもっとひどい言葉で罵ってきたり。父親だけでなく、傍らできいている母親にとっても辛い時期です。

とはいえ、女親なら、自分にも父親を嫌いになった経験はあるのではないでしょうか。どうして女子高生というのは父親を嫌いになるものなのか、どうしてある時期をすぎるとそれが自然に解消されるのか。面白い心理ですよね。ということで今回は、父親を嫌いになる女子高生の心理についてお伝えします!

女子高生が父親を嫌いになるのは、「他人」の代表として!

幼い頃、「大人になったらパパのお嫁さんになる!」と言う女の子は少なくありません。子供の目に映る世界の中で、父親は誰よりも大きく、強く、頼もしい存在。神様に近い存在といっても過言ではないほどの大きな存在です。

ところが、自我が確立してくると、他人の行動が気になってきます。このとき、他人の代表として視線にさらされるのが、父親なんです。いつも近くにいる母親と違って、父親はあまり家にいません。

子供と父親は、家にいるときはごく近くにいるのに一緒にいる時間は長くないという不思議な関係で、それが思春期になると気に触ってくるのです。

世界が広がるにつれ、子供の頃、世界の中心で神様のように輝いて見えた父親や母親が、周囲の人と変わらない普通の人間だと気付くようになります。さらに、いつも近くで見ている分、普通の人間よりもアラが目立つようになってきます。若い心は敏感です。

仕事に行きたくなくて不機嫌な表情で朝食を掻き込んでいる姿、テレビを見ながらぼやいている姿、ごく普通の人間的な姿も、幼い頃には神様のように恐れ、愛していた子供の目には大きな落胆と映ります。

権威の失墜ということです。ですが、父親を嫌うということは子供が大人になる過程で通らざるを得ない道筋なので、父親としては辛くとも受け入れるしかないのですね。

 

女子高生が父親を嫌いになるのは、「強い者」への反感から!

子供にとって父親は怖い存在。幼いとき、父に叱られて泣いた経験は誰にでもあるでしょう。今の父親は昭和の父親と違って怖くないといわれますが、怒るから怖い、怒らないから怖くないというわけではないのです。

まず、サイズ的にみただけでも、生まれてから数年の間、父親は子供の倍あるのです。そして、声も大きければ、匂いも男性的です。つまり、五感のすべてに訴えてくる大きさ、強さがあるということなんですね。

子供は生まれた時から、こうした父親の強さ、大きさを近くで感じながら大きくなっていくのです。この感情は女の子の方がより強烈で、それが時に憧れに転じ、大きくなったらパパのお嫁さんになる、という強い憧憬になるんですね。

一方、第二次性徴が始まる小学校高学年くらいになると、父親の強さに対する感情が反感に転じます。大好きだった父親を嫌いになっていくのがこのときです。第二次性徴期には、女の子の場合、生理が始まり、胸がふくらんできます。

同時に、男性に対する関心も芽生え、性差を意識するようになります。自分自身と男性との違いが気になってくるのです。女性の皆さんなら記憶にあると思いますが、第二次性徴期というのは、精神的に不安定な時期です。周りの視線が気になったり、ちょっとしたことで泣き出してしまったり。

思春期の女の子というのは、変化しかけた身体や心に対応し切れていないんですね。そうした不安な女子高生にとって、自分に脅威を与えうる権威の象徴が父親です。

父親は最も身近にいて自分に指図する存在。それゆえに、学校などで失敗したり、嫌なことがあったりするたびに、教師や大人たちに類するものとして父親に対する嫌悪感が増幅していくのですね。

 

女子高生が父親を嫌いになるのは、「男性」の代表として!

父親としては娘に嫌われるのは辛いものですが、女子高生の娘が父親を嫌いになるのは性に対する潔癖さの表れでもあります。第二次性徴が進むと、女の子の心中には男性への関心が芽生えてきます。これはごく普通の成長過程です。

しかし、その成長過程で、男性への関心が嫌悪感に転嫁する場面があるのです。一般に、中学生、高校生くらいになると、女の子は性差を意識した装いに関心を持つようになります。

ミニスカートにブーツといったファッション、巻き髪、つけまつげといった凝ったヘアやメイクなど、男性の目を意識した外見を作り出すようになってきます。これはメスに備わった本能的なデコレーションと言われます。

ところが、そうした外見的装飾を施しながらも、男性自身に対しては強い潔癖さを持っているのがこの時期の少女の特徴です。

そして、こうした若い女性特有の潔癖さが、父親に対しても向けられることになるのです。父親が何もしていなくても「キモい」と感じるのは、この潔癖さのせいで、とりわけ、父親の中に「男」を感じると、父親を嫌いな気持ちは強調されます。

特に、父親の影に母親以外の女性の影を感じたりすると、激しく反応しますので、父親としては身を慎む必要があるということですね。たとえ、下心はなくても、娘の前で他所の女性とベタベタしていると、それだけで娘が嫌悪感を覚えているということをお忘れなく!

 

女の子が父親を嫌いになるのは一過性の感情です。子供の頃には最も近い位置にいた父親が、自我の目覚めとともに遠ざかり、「他人」の代表として敬遠されていきます。

自我が発達し、父や母を他者として認識するようになるにつれ、世界の中心だった父親が身近な他人に変わってきます。さらに、かつては完璧な存在だった父の実像を受け止めるに従って、幻滅が生まれてくるのです。

と同時に、学校などでの社会生活が広がるにつれ、社会的権力を持つ「強い者」の代表として、父の存在が鬱陶しく感じられるようになります。また、思春期の女子というのは、外見上はどんなに突っ張っていても、大変潔癖なものです。

それゆえ、父親の中にわずかでも男性性を感じると、激しい拒否反応を起こしてしまいます。こうした感情はいずれも女の子が女性として成長していく上で避けては通れない関所のようなもの、決して、本当に父親が嫌いになったわけではありません。親としては辛い時期ですが、成長の証だと思って受け止めてあげてください!

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