つらい勉強をやるからには、できるだけ効率的に行いたいですよね。普段よりも格段に短い時間で物事を覚えることができる記憶術があるとしたらどうでしょう。あまりに魅力的で、なんとしても自分のものにしようと思いませんか。これまでは覚えることが苦手ゆえに成績が伸びず、悩んでいたかもしれません。しかし、この記事に出会ったあなたはもう大丈夫です。
認知科学などの学問をもとにした記憶術を身につけることができれば、暗記が苦手だということは過去の思い出になるに違いありません。さらにはどんな記憶術を使っているのかと聞かれるまでになることでしょう。
そんなときは、人間の記憶システムを応用した記憶術だと少しだけ威張ってみてはいかがでしょうか。そこで今回は、記憶術の基礎を身につけて、効率的に勉強を行う為のコツについてお伝えします。
つながりを持たせる
人間が一度に覚えられる数には限りがあるということはご存知でしょうか。実はなんとその数は「7プラスマイナス2」と言われています。しかし、ここで「よし、記憶術で覚えられる容量を7プラス2の9にしよう」と努力してもあまり大きな差は生まれませんよね。
では、どうすればよいでしょうか。正解は「7に入れるものを多くする」です。7は決まった数だからそれ以上増やせないのではと思ったみなさん、そう思うのが自然なので大丈夫です。これから分かりやすく説明いたします。
「06081320451」という数の羅列を覚えようとすると記憶力の良い人でも「060813204」までしか覚えられません。しかし、「060−8132−0451」と電話番号のようにとらえるとどうでしょうか。すべて覚えられるのでしょうか。060や8132のような情報の塊はチャンクと呼ばれます。
つまり、ここでの記憶術は、人間が覚えられる「7プラスマイナス2チャンク」というのは変えられないから、1チャンクに含まれる情報量を増やそうというものです。勉強においてこれを実現させる方法が、見出しにもなっている「つながりを持たせる」ことです。できるかぎりつながりの中で物事を覚えるように意識しましょう。
関連の知識を増やす
余計に情報が増えると大事なことを覚えるための容量が減ってしまうと思えるかもしれませんが、そんなことはありません。記憶力が良いというと「覚える」力が優れていると捉えられがちですが、実は「思い出す力」もそれと同等もしくはそれ以上に大切なのです。「思い出す力」を上がるための記憶術が「関連の知識を増やす」というものです。
例えば、歴史の勉強では、人名だけを懸命に覚えようとするのではなく、その人が何をしたか・他の人との関係性・性格や顔などの情報までインプットしたほうが良いのです。これからは何かを覚える際に、関連の知識も身につけるように意識していきましょう。
目だけでなく耳も
みなさんはどのように暗記しますか。書いて覚える派・目で読んで覚える派・音読する派など、人それぞれでしょう。では、どれが良いのでしょうか。上の3つの例の中では「音読する」というのが一番良いです。
というのも、音読は「見る」「読む」「聞く」が同時に行えるすぐれた記憶術です。できるだけ多くの方法を使って覚えようとすることで、より定着しやすくなるので、「書いて」「見て」「読んで」「聞く」ようにすればもはや完璧だといっても過言ではないでしょう。
とりあえず寝る
頭の良い人ほど夜更かしはせず、きちんと睡眠時間を長くとっているような印象があるのではないでしょうか。実は、きちんと寝るというのも記憶術の1つだと言えるのです。このわけは寝ている最中の頭の中を考えれば分かるでしょう。
寝ている時間は何も覚えられない無駄な時間というのは誤った認識ですよ。たしかに新たな知識は身に付きませんが、睡眠時間は一度頭に入れたものを整理する時間なのです。寝る直前に暗記したいものを音読してから寝て、翌朝確認してみると、いつも以上に覚えられていることに驚くかもしれません。早朝まで起きていても非効率なだけなので、とりあえず寝るように心がけましょう。
さて、ここまでは「覚える」ときのテクニックをご紹介しました。これまでテスト前に徹夜で一夜漬けしていたみなさんは、ある程度あきらめて早く寝るようにしてくださいね。あきらめなくていいようにするには「復習」が必要です。
エビングハウスの忘却曲線を見ていただければわかる通り、われわれの「忘れる」速度は非常に速いです。忘れることなく記憶を定着させるためにも、日々の復習を怠らないようにしましょう。覚えた次の日、3日後、1週間後、1か月後と繰り返し確認すれば、今回ご紹介した記憶術を最大限に生かすことができますよ。
すぐれた記憶術を身につけることができれば、勉強が効率的に行え、他の楽しいことに使える時間がどんどん増えていきます。この記事で学んだものに加え、自分に合った記憶術をさがして、記憶の達人になりましょう!きっと今より楽しい毎日が待っているはずです。
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