結婚したくないと考える若者は急増していますよね。国立青少年教育振興機構の調査では、20代の男女で「結婚したくない」と考えている割合は年々増加していて、逆に「早く結婚したい」と思う人の割合は下降しているのです。実際に自分の周りでも結婚したいと思っている人が少ないと実感する人も多いはずです。
その原因は、若者の生活スタイルや思考の変化に大きく影響されています。晩婚化や少子化のことはニュースや新聞などで耳にしたことがありますよね。結婚したくない若者が増えれば、少子化はもっと進むことになってしまいますから、働き手が不足し、日本は経済面での国力が弱くなりかねませんから大問題です。
若者が結婚したくないと思うようになった原因を知ることで解決の糸口が見えてきます。そこで、若者が結婚したくないと思う理由を7つお伝えします。
一人でも寂しくない
昔の日本の子供は、男の子は外で野球をしたり、女の子は集まっておままごとをしたりして、複数人で遊びを楽しむことが一般的でした。しかし、最近の若者は、子供の頃からゲームやスマートフォン、タブレットが家にあることが多く、一人でも時間を楽しく過ごす方法を知っています。
それは大人になってからも同じで、一人が寂しくないとなると無理して結婚したくないと考えるようになります。結婚したくない若者は、一人の時間の楽しみ方を知っているからなのですね。
生活を変えたくない
若者が結婚したくないと考えるようになった理由の一つに、自分の生活が充実しているということがあります。女性であれば、仕事をして趣味を持ち、友人との遊びもあって日々の生活が十分充実しています。男性も一人なら女性に気を遣うことなく好きなことに没頭できます。
このように、現代では余暇を楽しむ方法や自己啓発方法が豊富に存在しますから、自分の生活が充実していて、逆に結婚することで変えたくないと考える若者が多いのです。
子供が欲しいと思わない
かつては、子供の頃から自分が兄弟や近所の年下の子など赤ちゃんや年下の子の面倒を見る機会が多くありましたから、子供が好きという人が多くいました。しかし、一人っ子が増えたり、近所付き合いが希薄になった現代では、子供の頃から年下の子と接する機会が少なく、子供に興味がわかないという若者が増えています。
「子供が欲しい」という願望があれば、自然と結婚に結び付くのですが、子供を持つことに興味がないとなると、結婚するメリットがなく、結婚したくないということになってしまうのですね。
結婚への義務感がなくなった
昭和の日本では、子供が家業を代々継いでいくというのが一般的でしたから、長男は結婚をして跡取りを作る必要がありましたし、それがステータスでもありました。しかし、高度経済成長期以降は、会社員が増えたたため、跡取りを作るという概念自体が廃れてしまいました。
そのため、早く結婚して親を安心させたい、子供としての務めを果たしたいという考えがなくなり、結婚したくないということが誰に気を使うこともなく言えるようになったのです。
将来が不安
男性が女性にプロポーズをして婚約をして結婚に至るというのは一般的な流れです。しかし最近の男性は、結婚を申し込んで家族を養うという責任を果たせるか不安だと感じる人が多いですよね。それは、非正規社員の増加や格差社会の拡大による給与水準の低下が原因です。
付き合っている彼女はいるけど、責任が持てないから結婚したくないと考えている男性は少なからず存在していて、それは、薄情だからというよりも将来に不安があることが「結婚したくない」という気持ちにさせているのです。
キャリアを選ぶ女性の増加
若者が結婚したくないという思う理由の一つには、仕事が充実しているから家族を作ることのプライオリティが相対的に低いというケースもあります。とくに女性でこのように考える人が以前より増えています。
男女雇用機会均等法が施行され「男性と同じように仕事で成功したい」と考える女性が増えたことで「結婚して専業主婦になるのが夢」という女性は減り、結婚して子供を産むよりも仕事に没頭したいと考える女性が増えました。
これは社会で活躍する優秀な女性が増えるというプラスの側面でもありますが、少子化が進行するというマイナスの側面もありますから、安心して女性が結婚子育てをしながらキャリアアップもできる仕組み作りが企業に求められますね。
恋愛が面倒
若者が結婚したくないと考える理由の中でも全体的に多く見られる傾向が、恋愛への興味の低下です。合コンに行ったり、お見合いをしたりして、結婚相手を自ら積極的に探して恋愛をすることが面倒くさいと考える若者が増えています。
現代の若者はバブルを経験しておらず、生活は必要最低限のミニマルライフが主流です。そのため、自分から恋愛にがっつくという本能を持った若者が少ないのです。労力を使って恋愛をしてまで結婚したくないと考えるのですね。
さて、結婚したくない若者が増えている理由を見てみると、どれも理に関っていたり、れっきとした根拠があるということに気づきますよね。技術の進歩によって豊かになった時代、それでも経済的には不景気な時代に生きる若者はなるべく省エネで生活をしていこうとします。
それは、時代に順応して生きていくという点では、処世術でありごく自然なことです。しかし、結婚したくないと考える若者の割合が増えれば、冒頭で述べた通り、日本という国は国力が低下してしまいます。ですから、経済が良くしたり、子供がいる世帯への制度が整えるなど、国や企業が努力しなくてはいけません。
結婚したくないと考える若者が減少していくように、一人一人が世の中を明るくしていこうという思いをもつことも大きなポイントですから、結婚に対して悲観的になりすぎずポジティブに考えていきましょう。
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