「最近元気がないみたい…」そんな状況に、自分がなってしまう時もあれば、周囲の家族・友人・同僚がなってしまう時もあります。そんな時には、元気を取り戻し、いつもの自分に戻すために、いろいろな方法を試してみますよね。
しかし、そのやり方を間違えると、元気を取り戻すどころか、もっと元気がなくなったり、その状況が続いたりする結果になりかねません。
たとえば、過度のストレスからうつ病を発症する人が増えていますが、もともと真面目で責任感の強い性格の人が、間違った方法で元気を取り戻そうとしたために、ますますうつ病を悪化させてしまった…というケースもたくさんあるのです。
しかし、やってはいけないヤバい方法を知っておけば、元気のない人を追い詰めたり、うつ病を悪化させることを防げます。そこで今回は、自分・周囲の人の元気を取り戻す時にやってはいけない5つのヤバい方法をお伝えします。
あせるのはやめよう
まず、「何となく元気が出ない」という状況に自分がなってしまった時のヤバい対処法について2つお伝えします。1つ目は、「あせって回復しようとすること」です。何となく元気が出ないという時に、あせって力を出そうとするのは逆効果です。
あせって早く元気にならなければ…と思うと、知らず知らずのうちに自分を責めてしまい、ますます症状を悪化させてしまいます。元気が出ないのは、うつ病や、他の心身の病気のサインかもしれません。あせって回復しようとするのはやめましょう。
無理をするのはやめよう
自分の元気が出ない時に逆効果となるヤバい対処法の2つ目は、「無理をして頑張ろうとすること」です。たとえば、何だか食欲がない、疲れがたまっている…という局面で、仕事を頑張らないといけないからといって、栄養ドリンクを飲んでむりやり頑張ろうとする人がいます。
栄養ドリンクを飲むことで、一時は身体が回復したように感じますが、根本的な解決にはなっていません。ゆっくり休息をとったり、リラックスできる時間を確保することが大切です。無理をするのはやめましょう。
励ましすぎないようにしよう
次に、周囲の人が元気をなくしている時のヤバい対処法について、3つお伝えします。1つ目は「励ましすぎること」です。元気が出ない人に、「しっかりしてね」「頑張ってね」などの言葉をかけてはいけません。
もしその人がうつ病を発症していた場合、励ましのつもりでかけた言葉が症状を悪化させてしまうこともあります。うつ病ではない場合も、「頑張って」という言葉が逆にプレッシャーになることがあります。
元気がなくてつらい中、十分頑張っているのに、「今の私は頑張っていないんだ、もっと頑張らないといけない…」と思わせてしまうからです。優しい言葉をかけるのは素晴らしいことですが、安易に励ましすぎると逆効果となることも知っておくとよいでしょう。
「分かっているフリ」はやめよう
周囲の人の元気がない時のヤバい対処法の二つ目は、「分かっているフリをすること」です。元気のない人に対しては、「くよくよしないで」「早くよくなって」「みんな心配してるよ」といった、「私はあなたの苦しみを理解しているよ、分かっているよ」という共感の言葉をかけようとする人も多いと思います。
しかし言われた側は、「みんなに気を遣わせている、心配をかけている」と受け止め、あせってしまう可能性があります。こうした言葉がけは、厳しい言い方をすると「分かっているフリ」です。周囲の人の心の苦しみを分かっているつもりになって、安易な慰めをするのは逆効果になることがあります。
解決しようとするのはやめよう
周囲の人の元気がない時のヤバい対処法の3つ目は、「解決しようとすること」です。たとえば、「どうしてこうなったのかなぁ」と原因を探ろうとしたり、「今後どうしようか」と対策を立てようとする言葉がけは禁物です。
「元気を取り戻してあげたい!」という親切心から出た言葉なのかもしれませんが、もしかしたら、そっとしておいてほしい時期なのかもしれません。これもやはり、相手にプレッシャーを与えてしまう可能性があります。
「どうしてこうなったの?」「これからどうしようか?」という質問は、元気を失っている相手からすると、「何でこんなふうになってしまったの?」「一体どうするつもりなの?」と責める言葉のようにも聞こえてしまいます。
もちろん本人から助けを求められたら手を差し伸べることが必要ですが、第三者の立場としては、こちらから相手の心に踏み込んで解決しようとする言葉がけはなるべく避けた方がいいでしょう。
自分が元気をなくした時は、ついあせったり、無理をしてしまったりしがちですよね。真面目で責任感のある人ほど、元気がなくなっているのにますます頑張ろうとして、心身の調子を崩してしまいがちです。
あせらず、無理をせず、十分に休息をとるようにしましょう。もし原因の分からない落ち込みが長く続くようであれば、メンタルクリニックなどの医療機関を受診してみましょう。
それにもまして対応が難しいのが、周囲の人が元気をなくしてしまった場合です。お伝えしたように、励ましすぎたり、分かっているフリをしたり、解決しようとするようなアプローチは禁物です。
もちろん、「責める言葉」は論外です。「いつ治るの?」「甘えているんじゃないの?」などという言葉は、よかれと思って言ったとしても、本人を追い詰めることにしかなりません。
元気のない状態に、なりたくてなった人ばかりではないということも忘れてはいけません。だからといって、はれモノに触るような接し方も考えものですよね。一番の対処法は、ふだん通りに接することです。
ふだん通りに接しながらも、目を離さないようにして、助けを求められたら手を差し伸べられるように心の準備をしておくのです。ストレス社会の現代、お互いに元気のない時は助け合えるといいですよね。その時に備えて、元気を取り戻すためにやってはいけない方法も頭に置いておきましょう。
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