多くの人は、規模の違いはあれど何らかの夢や目標を持ってがんばっていますが、やる気やモチベーションを高いレベルで維持し続けるのは、実はとても難しいことです。
趣味や娯楽など、他にも楽しいことがたくさんあって目移りしてしまったり、ゴールのあまりの遠さ、乗り越えなければならない壁の高さに呆然としてしまい、戦意喪失してしまったり・・・・・・。
社会生活の中では、本気で取り組んで向上させていきたい事柄のほかにも、家族や人間関係に問題を抱えていたり、経済的な問題や忙しさに足を引っ張られたり、なかなかひとつのことだけに没頭するのは難しいものです。
しかし世界には、困難を乗り越え歴史に残る偉業や結果を残してきた人たちがいます。そんな人たちの、やる気を起こしてくれる名言をご紹介します。
自分の無知に気づこう
現代物理学の父といわれるアインシュタインの名言に「学べば学ぶほど自分が何も知らなかった事に気づくし、気づけば気づくほどまた学びたくなる」というものがあります。
自分が学びの第一歩に立ったときに始めて、自分がいかに何も知らないかに気づき、いっそう学びに対する意欲が生まれる、ということですね。
学業にしろ、仕事にしろ、学ばなければならないことはとても膨大に思え、なかなか明確な目標を持つことができません。けれど、基本から地道に学びを始めてみたときに初めて、自分が「何を知らなかったのか」「どれくらい知らないのか」ということを理解するのです。
それは理想と現実との距離感が分かり、どのように努力をしていくべきかがわかり始めるということ。目標がより具体的になると、進む道が明確になりやる気もわいてきます。まずは自分の無知に気づくところからはじめてみましょう。
見方をガラッと変えてみよう
英国の作家フィールディングの言葉に「負い方ひとつで、重荷も軽い」という明言があります。自分の体では支えきれないような重たい荷物を背負ってしまったとしても、背負い方ひとつを工夫すれば、軽く運びやすくなる、という意味です。
この「背負い方」というのは、言い換えると「見方」「とらえ方」なのです。思い込んでいた視点とはちょっと違う角度から見てみることで、受け取り方がガラッと変わってきます。
たとえば会社で、責任の重い大きなプロジェクトを任されてしまったとき、「自分にはとても無理だ」と思うのではなく、「自分が成長する大きなチャンスが来た!」ととらえてみましょう。
受験や資格の勉強で、ある問いの答えが全く分からず、「これくらいできなければとても合格できない」と思うのではなく、「これさえできたら乗り越えたも同然だ」と自分を奮い立たせてみましょう。
一見抱えきれない荷物と感じたり、乗り越えがたい壁が目に前に現れたと思ったときも、見方・とらえ方をポジティブに変換してみると、やれる気がしてきませんか?
悔しさをバネにしてみよう
第16代アメリカ大統領のリンカーンの言葉に「あなたが倒れたことはどうでもいいのです。私はあなたが立ち直ることに関心があるのです」という名言があります。
失敗をしたことばかりを気にしたり、落ち込んで感傷に浸るのではなく、挫折を味わったその後にどんな行動に出るかが大切だ、ということですね。
「あなたが倒れたことはどうでもいい」という言葉に少しムッと来るかもしれませんが、リンカーンの言うとおり、倒れたところから立ち上がらないのであれば、倒れたことも努力したことも無に等しくなってしまいます。誰でも失敗を味わいます。
大切なのは、いつまでも転んだ場所にうずくまったり、あきらめて帰ってしまうのではなく、立ち上がってまた前に進みだすこと。リンカーンのちょっと「キツイ」名言を胸に、悔しさをバネにして、もう一度やる気に火をつけましょう。
マンネリに気がつこう
劇作家で詩人でもあるシェイクスピアは「安心、それが人間の最も身近にいる敵である」という名言を残しています。安らげる環境や安全な状況がもたらしてくれる安心は、人間にとって必要なものであると同時に、成長を妨げたり注意力や観察力を鈍らせてしまうトラップでもあることを教えてくれる言葉です。
安心は心地よいものであるがゆえに身をゆだねてしまいがちですが、そのような状況では、仕事がマンネリ化してつまらなくなっていたり、目標を忘れて自分を向上させるのを怠ってはいませんか?
ぬるま湯につかっているような安心に身をゆだねすぎると、今までせっかく努力して得たスキルの質が落ちたり、周りを見る目が鈍って正しい状況判断ができなくなってしまうかもしれません。
定期的に自分の気持ちがゆるみすぎていないか、目標を忘れていないか振り返って、かつてのやる気を取り戻すことが大切ですね。
時間の使い方を振り返ろう
ローマ帝国時代の哲学者で詩人のセネカは「ぐずぐずしている間に、人生は一気に過ぎ去っていく」と言っています。一見、当たり前のことを当たり前のように言っているだけに思えますが、本当にそうでしょうか。
人生は一度きり、人生はあっという間ということはよく言われますが、それを本当に理解し、実践できている人は、実は少ないのではないでしょうか。
新しいスキルを身に付ける、自分を磨く、行きたかった場所に行く、会いたい人に会いに行く・・・・・・やれること、やりたいことはたくさんあるのに、つい先延ばしにしてはいませんか。あなたの人生の時間は限られている上に、明日何が起こるかもわかりません。
今日人生が終わっても悔いがないように、というのは難しいかもしれませんが、1週間、1ヵ月後に人生が終わっても後悔しないか、くらいの意識を持つようにすると、程よい焦りや緊張感が生まれ、毎日をより意欲的に過ごせるようになるのではないでしょうか。
気持ちを奮い立たせてくれる世界の名言をご紹介しました。努力や継続が大切であることは理解しているし、設定した目標に向かって自分を磨いていきたいという気持ちもしっかりある、という場合でも、人間ですから、やる気が持てなかったり、モチベーションが維持できなければ、実践はなかなか難しいものです。
そんなときに、実際に高いモチベーションを維持し続けながらさまざまな偉業を成し遂げてきた人々の名言を参考に、時には自分を励まし、時には自分を叱咤してみてください。
ふと立ち止まり、自分の立ち位置を正確に認識したり、見方を変えてみるきっかけになるかもしれません。あなたのタイプにあった「自分の奮い立たせ方」を見つけて、自分のやる気をコントロールし、目標を達成する一助になれば幸いです。
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