落ち込んで元気がない同僚や友人などに「もっとポジティブに考えないと!」とか「次はうまくいくから前向きに考えよう」などと声をかけたり、同じように励まされたりしたことがあると言う人は多いですよね。
会話の中でよく使われるポジティブという言葉は、後ろ向きと言う意味合いで使われる「ネガティブ」に対して、前向きと言う意味合いで使わています。
そう、実はポジティブの意味を十分に理解することで、夢が実現するスピードが速くなると言われています。そこで今回は、「ポジティブ」という言葉がもつ意味にお伝えします。ではご覧ください。
諦めとポジティブは異なる
ポジティブとは、失敗や悩みなどで落ち込んだ気持ちや現実にフタをして無理矢理明るく振る舞うことだと思っている人がいますが、実は、これでは何も解決しません。ピンとこない人もいますよね。
例を挙げて説明しましょう。
たとえば、あなたが仕事でミスをしてしまったとします。
前述のように無理矢理明るく「次にミスしなければ良いのだ」と振る舞ってしまうと、「ミスをしてしまった」という落ち込んだ気持ちを押し殺すことになってしまうのです。
これは、単に問題にフタをして隠しただけなので、根本的な解決には至っていません。確かに、無理矢理明るく振る舞うことは気持ちを整理する上では有効だと言えるでしょう。
しかし、夢を実現するために必要なことは気持ちの整理ではなく、「目標達成」ですよね。ミスした事実を変えることはできませんが、目標を達成するためには、事実を別の視点で捉えることが大切です。
そのためには、一度悔やむことも必要でしょう。そこから別の視点でミスを見据え、「成功に繋げるためにはどうすれば良いのかを考える」この一連の作業を避けて通ることはできないのです。
本当のところは誰にも分からない
嬉しいと感じた出来事から嫌な出来事が生まれたり、嫌な出来事が嬉しい出来事に繋がったりすることがあります。ぬか喜びとか怪我の功名を想像していただけるとお分かりいただけるでしょう。実は、ネガティブとポジティブの違いもこれと似ています。
何がネガティブで何がポジティブなのか、本当のところは分からないものなのです。人は、ポジティブな状態にいるあるときには「ポジティブになろう」としませんよね。
ポジティブでいようとするときは、ネガティブな状況に置かれているものです。夢を叶えるためにポジティブな選択をするということは、ネガティブな状況の中でポジティブな思考をすることではありません。自分が置かれている状況を「ネガティブな状況だと判断するのをやめる」ということなのです。
進む方向を見失わないようにしましょう
少し振り返ってみてください。いつもネガティブ、いつもポジティブという人はほとんどいませんよね。たいていはネガティブとポジティブの間を行き来しているのではないでしょうか。あなたの夢を叶えるための方向をポジティブな方向だとします。
その方向に進んでいると想像してみてください。すると、障害となる大きな岩が立ちはだかってきました。この瞬間、多くの人はネガティブな気分になり、大きな岩の前であれこれと悩みます。しかし、どの方向に進もうとしても岩を超えることはできません。
あなたならどうしますか?夢を叶えるためにもっとも大切なことは、あなたが進もうとしている方向を見失わないことです。進む方向を見据えたうえで、大きな岩を乗り越えるための方法を考えましょう。
回り道をするも良し、岩を乗り越えられるだけの大きなはしごを作るも良し、岩を少しずつ削ってトンネルを作るも良し。手段はひとつではないのです。
必要な情報はしっかりと受け止めることが大切
ポジティブになろう、ポジティブに考えようなどとすると、否定的な情報やネガティブな考え方などをすべて排除しようとすることがあります。
それが、あなたにとって必要のない情報なら、それで問題ないのですが、否定的な情報の中にも夢を叶えるために必要な情報が紛れていることもありますよね。
夢を叶えるためには、否定的な情報のすべてをシャットアウトするのではなく、それがたとえどんなに否定的な情報であっても、必要な情報は事実としてしっかりと受け止めることが大切です。
解決策に意識を向けてポジティブ思考を保ちましょう
否定的な情報を事実として受け止めるとき、人はどうしても「大変だ」と思ってしまうため、意識をポジティブに保つのは難しいですよね。そんなときは、冷静に解決策に意識を向けてみましょう。
ピンチはチャンスと言うように、大変な出来事はより良い未来を手に入れる最大のチャンスです。どうすればそのピンチを切り抜けることができるのか、大変な出来事をあらゆる角度から見極めて、解決するための方法を考えてみましょう。この方法で意識をポジティブに保つことができるようになります。
ネガティブな落とし穴に注意しましょう
自分に自信を持つために、「私は仕事ができる素晴らしい人間だ」などと自分をポジティブに評価することがあります。しかし、この言葉の中の「私は仕事ができる」の部分は「素晴らしい人間」に対する理由です。
「私は仕事ができる素晴らしい人間だ」とずっと継続して思えていれば良いのですが、いつしか「私は仕事ができれば素晴らしい人間だ」と変わってしまうことがあります。
「私は仕事ができる素晴らしい人間だ」「私は仕事ができれば素晴らしい人間だ」このふたつは似たような言葉ですが、大きく異なります。
「私は仕事ができる」というポジティブな評価が、いつのまにか「仕事ができれば」というネガティブな条件に変わってしまっているのです。
これを放っておくと「私は仕事ができないとダメな人間だ」というネガティブな考え方にまで変わってしまうことがあります。
無理にポジティブに考えようとすると落とし穴にはまってしまうことがあるので、注意しましょう。落とし穴にはまりそうになったら、現実に即して問題をひとつひとつ取り除くように考えてみてくださいね。
行き過ぎたポジティブ思考は危険
行き過ぎたポジティブ思考を続けていると、いつしか現実をしっかりと直視することができなくなってしまいます。その結果、自分の中の良い部分だけを探して自己満足したり、目の前にある問題の良い部分だけを見て問題を解決しようとしなくなったりしてしまうのです。
これは、現実逃避の一種で「ポリアンナ症候群」と呼ばれています。ポジティブだから良くてネガティブだから悪いということはありません。大切なことはポジティブとネガティブのバランスです。
以上ポジティブの意味と解釈の方法についてお伝えしました。夢を実現させるためには、ポジティブであり続ける必要はありません。無理にポジティブであり続けようとすると、問題に直面したときに夢を諦めることにもなってしまいかねません。
また、無理にポジティブな考え方をしたからと言って問題が解決するわけでもありませんよね。夢を実現させるためには、進んでいく方向を見失わないことが大切です。
進む方向をしっかりと見据えておくだけで、一時的にネガティブになっても、問題解決の糸口をつかむことができます。いつのまにかポジティブな考え方に変わっていることもあるので、ぜひ試してみてくださいね。
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実際にその身になってみないと分かりにくいですね。
いろんな言葉が出てくるようになって、ついていけません。
でも究極的にはわかったように思います