朝礼のスピーチって、定期的に自分の番が回ってきますよね。人前で話をするのが好きで、毎回のように朝礼スピーチを楽しみにしている人は良いのですが、人前で話すのが苦手だったり、朝礼スピーチのネタに困っていたりすると、憂鬱でしかないなんて人も多いのではないでしょうか。
会社は、朝礼で1日が始まりますが、その朝礼によって、社員のモチベーションや会社そのものが大きく変わることもあるので、良い雰囲気で1日を始めたいですよね。
でも、朝礼スピーチが苦手な人ほど、必要以上に緊張してしまうため、場の空気が堅くなりがち。これでは、気持ちの良いスタートを切るのは困難です。そこで今回は、朝礼スピーチを成功させて、場の雰囲気を良くする方法をお伝えします。
朝礼でスピーチをする意味を知っておきましょう
「朝礼のスピーチなんてなくなればいいのに!」なんて思ったことはありませんか?悩みの種ともなる朝礼スピーチにも、「行うだけの理由」があるんです。
朝礼スピーチを成功させるためには「ネタを決める」⇒「下調べする」⇒「原稿を考える」⇒「発表する」という手順を追う必要があります。原稿を考える段階で、決められた時間の中で、相手に分かりやすく伝えるためには、どうすれば良いのか考えます。
この一連の作業が、プレゼンや交渉、営業トークなど仕事をする上で必要になる「伝える力」を育てることができるのです。さらに、伝える力がつけば、報告、連絡、相談がスムーズになるため、社内での連携もうまくいくようになります。
朝礼のスピーチは、「伝える力」の育成の場。話のネタよりも、構成や話し方を大切に、失敗を恐れず臨みましょう。
スピーチの中にみんなを巻きこみましょう
場の雰囲気を整えるためには、朝礼スピーチに聞き手を巻きこんでしまうのがもっとも手っ取り早い方法です。会話には3つの輪があると言われています。
ひとつは、自分の輪。もうひとつは、自分と特定の人の輪。最後の輪は、自分も含めたすべての聞き手です。この3つの輪を次のように、話の中に盛り込み、あなたの朝礼スピーチに参加してもらいましょう。
【例】今日は、私のおすすめの○○をご紹介します。みなさんは、○○○をご存知ですか?(←対象:すべての聞き手)今、偶然目が合ってしまった○○さんはご存知ですか?(←対象:自分と特定の人)私は、○○○で偶然知ったのですが・・・(←自分のこと)このように、朝礼スピーチを聞くすべての人を巻きこむような話し方をすることで、場にほどよい緊張感が生まれ、雰囲気が整います。
共感してもらえる内容を用意しましょう
場の雰囲気を整えるためには、共感してもらえることが大切です。偉人や著名人の名言やそれにまつわるエピソードなどをネタにする機会もありますが、話し方や内容によっては、堅苦しくなってしまいますよね。
偉人や著名人の名言は、確かに立派な内容ですが、私たちが実際に経験して得たメッセージではないため、自分も聞き手もイメージしづらく、「共感を得る」という意味では、あまり効果的なネタとは言えないのです。
共感を得るためには、
▢自分や聞き手の多くが一度は経験したことがあること
▢聞き手がイメージしやすい話
▢聞き手が役に立ったと思える話などがオススメ。
ただし、ただ「こんなことがありました」という経験だけでは、朝礼スピーチとして不足です。話の最後は、業務に結びつけた内容にすると良いでしょう。
スピーチが成功したら思い切り喜びを味わいましょう
スピーチを終えて、少しでもうまくいかなかったと思う部分があると、どこがいけなかったのか、どうしてうまくいかなかったのかを自分なりに考え、反省しますよね。
でも、自分では納得していなくても、しっかりと聞いてもらえたり、共感を得られたり、場が楽しい雰囲気に変わったりなどしたスピーチは「大成功」なんです。
日本人の多くは、どこか完璧主義なので「大成功」をしっかりと味わうことなく、「もっとこうした方が良かった」と悪い部分に目を向けてしまうため、いつまで経っても朝礼スピーチを楽しめません。
場の雰囲気を整えるためには、まず自分自身が朝礼スピーチを楽しむことが大切です。そのためには、成功した喜びをしっかりと味わうこと。
朝礼スピーチに興味を持ってもらえた、最後までしっかり聞いてもらえた、共感してもらえた、これらはみんな朝礼スピーチが成功したサインです。反省をする前に、喜びを十分味わいましょう。
聞き手の場合には頷いて相手に気持ちよく話してもらいましょう
自分が朝礼スピーチをしているときのことを思い出してみてください。自分が話しているときに、頷きながら聞いてくれている人がいると、ついそちらに目線が行ってしまいませんか?
これは、人前で話すことが苦手な人ほど顕著に表れる無意識な反応で、朝礼スピーチに対する自信のなさや共感を得ているのか分からない不安な気持ちから起こる自然な反応です。
場の雰囲気を整えるためには、自分以外の人にも「朝礼スピーチって楽しい」と思ってもらう必要があるため、あなた自身が聞き手の場合には、相手に気持ちよく話してもらうために、朝礼スピーチをしている人の目を見て、頷きながら話を聞きましょう。
ただし、このときに早くて浅い頷きを繰り返すのはNG!これは、話を聞き流しているイメージを相手に植えつけてしまうので逆効果です。頷きには、複数のバリエーションがあるので、友人との会話などで共感したときの頷きを練習してみてくださいね。
人前で話すのが苦手だと、朝礼スピーチって本当に緊張しますよね。でも、朝礼スピーチは、仕事をする上でとても大切な「伝える力」を育てられる数少ない機会のひとつなので、あまり気負わずにチャレンジしたいですね。
緊張が過ぎると、どうしても場の雰囲気が堅くなりがち。このままでは、いつまで経っても朝礼スピーチを楽しめないので、共感してもらいやすいネタを使い、聞き手を巻きこむような構成を心がけ、周囲を巻き込んだ朝礼スピーチをしましょう。
しっかりと聞いてもらえたら、反省する前に、成功した喜びを十分に味わうことをお忘れなく。朝礼という場の雰囲気を整えるためには、自分だけではなく、朝礼に参加する人すべてが朝礼スピーチを楽しいものと感じることが大切です。
自分が聞き手に回るときには、「頷き」を上手に活用して、みんなにも気持ちよく話してもらいましょう。ここでご紹介したことを次の朝礼スピーチから役立ててみてください。
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