いきなり不機嫌になる、ちょっとしたことでつっかかってくる、メールは返ってこないしマメさのかけらもないし、何度言っても脱ぎ散らかして平気な顔してるしああ、もう!とパートナーの一挙手一投足にお怒りの女性の皆様。
さすがに列記したすべてに当てはまる男性はいないと信じたいものですが、それでもやっぱりいつの時代も「男とは未知の生物」ですよね。
もしかしたら女性が考えるより繊細なところで傷ついているかもしれない、それでいて、女性が考えるほどまったくなにも考えていないかもしれない、それが『男性』なのです。
今回は「ああもう、腹立つ。」をほんの少しでも軽減すべく、男性心理とはいかなるものかを考察していきましょう。男性と接する上での不可解かつストレス要因なアレコレに対して、ちょっとだけ優しくなれるでしょう。
男性の価値観を知っておきましょう。
男性は、自分の行動及び結果に対しての評価をそのまま自分自身の評価と受け取る傾向があります。それは仕事においても恋愛においても同じです。
ですから女性視点では『挽回できる小さな失敗』『デートのとある部分だけがいまいち』というような『ほんの一部分が惜しかった』が、男性視点からだと『全てにおいて失敗した、能無しだと思われた』に変換されてしまいます。
「こんな小さなことで」という女性側の認識や慰めがかえって男性の落ち込みや怒りを増幅させてしまうのは、実はこんな理由があるから。けして一概に、器が小さいと言い切れるものでもないのです。
ではどうするか。まずい部分などは指摘しても構いませんが、同時にトータル的な視点からの喜びの感情や成功している部分についても伝えるようにすると良いでしょう。自分を理解してくれていると安心できる場所があることで、男性は次に向かってまた頑張ることができます。
喧嘩になると男性が黙り込む訳、とは?
女性が感情で動く生き物なら、男性は理論と情報ありきで動く生き物です。「男たるもの」という風潮と相まって、成長とともに感情をあからさまにするのは恥ずかしいという意識が強くなり、抑制してしまいがちになる男性にとって、感情をさらけ出しぶつけ合うやり取りは苦手です。
ですから一方的にまくし立てられたら男性は基本黙りこみます。だって腕力に物を言わせるわけにはいかないですもの。その辺は理性で抑えているのです。ですがそれも、我慢の限界を越えればキレるしかなくなります。ヒステリーなんて不快感最高潮、表面は平静を装おうとしても脳内では嵐が吹き荒れまくっているのです。
また、女性が自分をわかってほしいが故に『つい』言ってしまう「最低!」「もう別れましょう!」が男性にとっては『最後通牒』にしか聞こえないというのも頭に入れておきましょう。この認識の差はかなり大きいはずです。どんな時も言葉は選びましょう。もっともコレは、男と女に関わらず、ですが。
男性が考える『メールの意義』について。
以前はあんなにマメにメールをくれたのに、付き合いが長くなればなるほどくれなくなったし、文面もそっけなくなったみたい。まるで電報みたいな一言ばっかり……とこれも良く聞く話ですよね。LINEでも既読スルーが増えた、と悶々としたりして。こんなことが増えてくると女性はどんどん不安になっていきます。
「なにかしてしまったかしら」「私に飽きた?」「他に女性がいるんじゃないか」。ところがたいていの場合、男性は『何も考えてません』。男性は情報の生き物です。感情のやりとりが豊かな女性にとってはメールは会話の延長ですが、男性にとっては基本的に『連絡事項伝達のための手段』です。
既読した時点で心の中で「了解」とか思っています。脳内で用件は終了しているのです。でもこれではあまりにも寂しすぎるので、「せめて読んだら一言入れて」など、ちょっとしたルールを決めるといいですね。
といっても「毎日メールして」「必ず返事して」となると男性は苦痛になってしまいます。男性心理と相手の性格を把握した上で、負担にならない程度の約束事を提示してあげるようにしましょう。
実は男性と女性の時間軸って、違うんです。
ちょっとした揉め事などがおきたとき、女性は事実はさることながらそこに感情が加わります。今現時点での問題に「あの時もそうだった」「ずっと前もこうだった」と過去が積み重なり、結果「いつも言ってるのにこの人は全然聞いてくれない!」となるのです。
ところが男性にそのような思考回路はほとんどありません。現時点の問題はあくまで現時点のみ。だから例え同じようなことを繰り返していたとしても「いつも言ってるでしょ!」「いつもじゃないだろ!!」という不毛なやり取りが生まれるのです。まずは論点をはっきりさせて一点集中で話をしましょう。
女性は言い争っているうちにあれもこれもと思い当たりそのままぶつける傾向がありますが、男性はそんなにさかのぼれません。「今回の、この部分が嫌だった」といったように理論的に説明しましょう。そして、そこでケリがついたらもう蒸し返さない。だったら何度も言わせるな!と思うでしょうが、仕方ないので何度でも言ってあげましょう。
男性から謝ってもらう方法、教えます。
男性ってまず謝りません。たとえ自分が悪くても男の沽券に関わるとでも思っているのか謝らない。「ごめん」の一言でこちらも丸く治めることができるのに絶対に謝らない。まず、男性にとって『謝る』というのは負けを認めるということなのだと知りましょう。
女性が考える以上に、それこそ『沽券に関わる』ことです。まして頭に血がのぼっているときに謝るなんて無理な話、話せば話すほど論点はずれていくだけです。この際言い争いの最中に謝ってもらうのはキッパリ諦めましょう。
ちょっと離れて冷静になってから、諭すようにした方がまだ相手の心に響きます。問い詰めず、言い負かさず、どの部分が悪かったか、どこに自分が傷ついたかなどを説明します。
すると男性も「その件に関しては悪かった」と言い易くなります。仲直りしたら、もうその件については蒸し返さないようにしましょうね。同じ繰り返しになったらその都度話し合いましょう。
悩む男性が本当に望んでいるものってなに?
男性にアドバイスをしているうちになぜだかどんどん不機嫌になってしまった、なんて経験ありませんか?せっかく相手のためを思って一生懸命考えているのに反発するわ不機嫌になるわでは、こちらだって面白くありません。
いったいどうしてこんなことになるのでしょう。同じアドバイスをするにしても、男性同士の会話ならおそらくこうなります。ある程度愚痴ったり、情報を交換した後「ま、お前なら大丈夫だろ」「どうにかなるだろ」具体的な解決法には程遠い気すらしますが、実はコレで良いのです。
男性は基本的に自力でどうにか現状を打開しようとする生き物です。必要以上の心配は『あなたの能力が低い』『信頼できない』というメッセージとして受け取られてしまいます。
女性が悩みや愚痴を打ち明けるのは共感を得たいから。男性が打ち明けるのは誇りや自信を取り戻したいから。共感し、真剣に考え、アドバイスしたらあとは「あなたなら大丈夫。でも無理だけはせず、疲れたらいつでも寄りかかって一息入れてね」と声をかけ、信じて見守ってあげましょう。
お茶を淹れたり好物を差し入れたり、あえて一人にしてあげたり。押し付けよりもささやかな気配りを。男性にとってはそれで十分なのです。
男性の行動原理を把握しておきましょう。
何事においても男性は『目的を重視し』『言動に根拠を求め』『自分の行動に理屈をつける』ものです。ですから女性が毎日メールを求める理由も、延々ウィンドーショッピングができる心理もわかりません。
「やるときはやってるんだからいいじゃん。理由も目的もないなんて無駄じゃね?」と思っています。付き合い始めにあれこれマメなのは、それが目的達成に必要だから、なのです。この行動原理を把握しておくだけでいらいらはずいぶん軽減されます。
男性には目的をはっきりさせておいてあげましょう。どうしてもすれ違いそうならあえて『お互いの自由時間』を設けることも1つの手です。女性が男性のあれこれが不思議で仕方ないように、男性もまた女性がわからず戸惑っていることがあります。
「わかってない!」と怒る前に、「こんな風に思うんだよ」と教えてあげてください。異文化コミュニケーションと捉えて、会話の中で相互理解を深めることが重要です。
さて、ひとくくりに『男性』と言っても当然個人差があります。すべてにおいて女性よりマメでこちらが申し訳なくなるくらいの人もいれば、優しくすればどんどんつけあがり堕落していく残念な人だっています。
一概には言えませんが「あの言動の裏にはこんな気持ちがあったのか」と参考になれば幸いです。一歩踏み込んでみればこれだけ違う『男と女』。いっそ違いを楽しみ妥協点をすり合わせてみることで、互いの絆をより深めることができるかもしれません。
ですが最終的には『人間同士の関わり合い』です。一方が我慢すればよいというものではありません。相互理解を深めるべく、互いが努力して初めて良い関係は築けると心得ておきましょう。
コメントをお書きください