働きたくない若者の心理と、不安の取り除き方

働きたくない若者の心理と、不安の取り除き方
ある有名企業のアンケートで、「働きたくない」若者が約3割だと発表されたのは2015年のこと。一昔前の、バリバリ働くことを夢見る若者だった人々は、このアンケート結果に驚愕したことでしょう。

しかし、今と昔では社会が大きく変わっています。現在の若者たちが働きたくないと感じているその心理を知ることができれば、納得できる考え方なのかもしれませんよね。

お金を稼ぎ、自由や社会的立場を掴み取ることの出来る仕事というのは、気の持ち方次第で生きがいにまでなるほどおもしろいもの。その仕事に対して不安を感じているなんて、もったいなさすぎますよね。ここでは、あなたの身近にいる「働きたくない」若い人たち、その心理を知り不安を取り除く方法をまとめてお伝えします。

成果を感じられない

現在の日本企業の多くが月給制を導入しています。そうなると、働いた月が忙しかろうと暇だろうと、毎月同じほどの給料が振り込まれるため、中々成果を感じられないものですよね。

また、IT化の波や、コンプライアンスの流れによって、現代では無駄に思える仕事が増えつつあります。メールの処理、データの作成などに伴い、確認するだけの仕事が増えるなどです。

中には無駄だと感じることだけをやって月給をもらっている人間だっています。これが定着した社会で暮らしているのだから、多少はモチベーションの無さも許してあげましょう。

 

デメリットと感じることのほうが多い

働きたくない原因として、若者の生活に不自由を感じることがあります。自由というのは、個人が快適に暮らす為には重要な要素。一昔前だと社会そのものが自由でなかったので、「仕事をしてお金を稼いで自由を得ていた」という部分もありました。

ですが、現代では社会そのものが個人の自由を尊重するようになってきています。通勤、ファッション、時間の使い方などライフスタイルに大きく関わる部分ですが、その様な環境で育った若者にとって、自由は何よりも大切なもの。それなのに仕事のために犠牲としている部分を大きく感じてしまうのです。

世代の違いを認識しつつ、若者にとっての「自由」は、過去の自分が切望して働くことで得ていた自由と同じ価値だと考えましょう。

 

上下関係が恐い

自由な思想で育ってきた若者たちが働きたくないと考えるのは、会社での上下関係が恐いというところにもあります。「No」と言えないなんて、彼らにとっては死活問題というわけです。ですが、社会にでると、ほぼ上下関係を守っていかなければならないのではないでしょうか。

尊敬に値する、仕事が完璧な上司なら彼らも快く従いたいと思うかもしれませんが、実際はそうでもありませんよね。もちろん、上下関係はとても大切ですが、若い人の新しい意見を取り入れるため、ある意味ポジティブな考え方としてもよいのではないでしょうか。

 

失敗に対するイメージができない

仕事をする上で不安なことと言えば、「失敗すること」ですよね。テレビなどのイメージもありますが、今時の働きたくない若者は、失敗したら社会人失格の烙印を押されるのではと不安になっています

仕事をするという延長に、失敗から立ち直るというイメージが上手に浮かんでいないということが原因となっています。働くということには失敗はつきものなのにもかかわらず、イメージができないとは悲しい問題ですよね。手本になるとは何も良い部分ばかりではなく、粘り強いところ、図太いところなど色々な面のイメージを持ってもらうことも大切ですよね。

 

新人が少なく気持を共有できない

採用人数の減少というのも働きたくないという若者問題に大きな影響を与えています。昔と今とでは新人の数は大きく違いますよね。やはり、同じ年齢や立場で気持を共有し合える存在というのは、実際は当てにしなくとも気持ちの上では心強いもの。違う立場の人々がいくら理解しようとも、立場が同じ人たちにはかないません。

そういった社会のマイナスな部分を受け入れざるを得ない若者たちは、やはり働くことに不安を持つのは当たり前と言えば当たり前ではないでしょうか。

 

働きたくない若者の心理を理解する上で、一昔前の「必死に働いて得ていたもの」が、今の若者にとっては「働かないことで得られるもの」となっていると考えてみましょう。自分自身を見つめてみても、親の世代の人間とは大きく価値観は違っていたはずですよね。年齢の差というのは、価値観の差と同時に、文化の差でもあります。

また、社会の変化は一つの世代の視点から見るより、もっと広い視点で見てみると、その変化というのは計り知れません。自分が気がついていないところでも、人々の価値やそれにともなう行動など、大きく変わっていることを受け入れましょう。

理解できない事も多くあるかもしれませんが、尊重する事はできるはずです。尊重されていると、人はその事に気がつきます。そこが働きたくない若者の不安を取り除いてあげる第一歩となるでしょう。

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