スタミナがつくと言われるにんにく。だけど、食べ過ぎると逆に体に良くないことが起こるというのは、あまり知られていないですよね。
にんにくが好きという人もいることでしょう。ラーメン店に行くとにんにくのすりおろしがテーブルに置かれていて、にんにく好きはついついたっぷり入れてしまいますよね。
他にもにんにく料理専門店でにんにく料理を堪能したり、自炊でにんにくを使ったり、あまりメニューの主役にならないにんにくですが、意外と食べるシーンが多いものです。
だけど「健康に良いのだから、どんどん食べちゃえ!」というのは、間違った認識です。食事はバランスが大切で、体に良いものでも食べ過ぎると害をなすことがあります。にんにくの場合は、食べ過ぎるとどんな副作用があるのでしょうか。
そこで今回は、にんにくを食べ過ぎると出てくる副作用についてお伝えします。
殺菌作用が裏目に!腹痛や下痢
にんにくにはアリシンという非常に強い殺菌作用を持つ栄養素が含まれています。アリシンは熱に弱い性質を持つのですが、生ニンニクの場合は抗生物質に匹敵する殺菌作用があると言われている程なのです。
それ程までに強い殺菌作用は、適量ならば良いのですが、食べ過ぎると体内で良い働きをしてくれる善玉菌まで殺菌してしまいます。そして、抗生物質の副作用と同じく、腹痛や下痢になってしまうことがあるのです。
血液サラサラ効果も度が過ぎると…血が止まりにくくなる
にんにくにはスコルジニンと言われる栄養素が含まれています。スコルジニンは、わかりやすく言うと、血液をサラサラにしてくれる栄養素です。動脈硬化や高血圧などの予防に効くと言われています。また、血中コレステロール値を下げる効果も期待できます。
しかし、にんにくを食べ過ぎてしまうと、血液がサラサラになり過ぎてしまい、血が止まりにくくなってしまうという副作用が出ることがあるのです。
歯を磨いた時、歯ぐきから出た血がなかなか止まらなかったり、鼻血が出たり、ちょっとしたケガの出血がかさぶたになるまで時間がかかったりなどの症状が副作用として現れます。
え!?ビタミン不足にもなる?食べ過ぎは口内炎や肌荒れの原因
にんにくは肌荒れにも良いと言われていますが、食べ過ぎると返って肌荒れを引き起こしてしまうことがあります。その理由は、腸内にいるビタミンを生成する善玉菌まで殺菌してしまうからです。
善玉菌が少なくなれば、十分な量のビタミンを生成できなくなります。そしてビタミン不足になり、肌荒れや口内炎を引き起こしてしまうのです。
口臭だけじゃない!食べ過ぎると体臭まで臭くなる
にんにくを食べると口臭が酷くなるというのは、誰もが知るにんにくのデメリットですよね。実は、にんにくを食べ過ぎると口臭だけではなく体臭まで臭くなってしまうことがあるのです。
にんにくの臭いの元であるアリシンは、熱に弱い性質を持っています。しっかり火を通したにんにくならば多少食べ過ぎても体臭まで酷くなることはあまりありません。しかし、生にんにくは少量でも強烈な口臭の元となり、生ニンニクを毎日のように食べ過ぎると体臭に影響を及ぼす心配があるので、気を付けた方が良いでしょう。
あまり知られていないにんにくアレルギー
にんにくにもタンパク質があり、あまり知られていませんが、にんにくアレルギーも存在します。にんにくはたまに少量しか食べないという人の場合は、自分がにんにくアレルギーだと気付かないことも多いのです。にんにくアレルギーには以下のような症状があります。
・皮膚や口内の痒み
・じんましん
・腹痛や下痢
・嘔吐
・頭痛
・くしゃみや鼻水、咳など呼吸器系の異常
にんにくアレルギーを持っていた場合、食べ過ぎると体調不良に陥ってしまいます。「なんだかにんにくを食べた日は調子が悪い」と感じることがあるのであれば、一度病院を受診した方が良いでしょう。
さて、にんにくには健康に良い栄養素が含まれているのですが、体に良いはずの栄養素も食べ過ぎると、その効果をゼロどころかマイナスにしてしまうことがあるのです。適量を食べるというのが、健康を維持するためにはとても大切です。
にんにくの適量は、成人の場合にんにく2〜3片と言われています。特に生にんにくは刺激が強いので、刺激物に自信のない人や、胃腸の弱い人は生にんにくを避け、なるべく火を通したものを食べると良いでしょう。
もしも「にんにくを食べ過ぎた…!」と思ったら、ヨーグルトなどの発酵食品を食べて、にんにくの殺菌作用で減ってしまった善玉菌を補ってください。
にんにくは上手に摂取すれば体に良いこともたくさんあります。正しい知識を持って、食べ過ぎないよう注意して、効果的に健康を維持しましょう。
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