嫌われる勇気を持って接しよう!後輩育成に必要な事

嫌われる勇気を持って接しよう!後輩育成に必要な事
大ベストセラーとなった「嫌われる勇気、自己啓発の源流「アドラー」の教え」。本書はアドラー心理学を軸とし、「自分の行動は全てその人の意志で決定づけられる、すなわち原因が行動を阻害するのではなく、選んだ行動の理由付けに原因が使われる」という考え方を元に書かれています。

「嫌われる勇気」というタイトルに思わず心を掴まれてしまった人も多いのではないでしょうか。現代社会において、「嫌われたくない」と思うのは当然ことであり、それを否定するようなタイトルに手を取る人が多かったのではないかと思われます。

嫌われる勇気の考え方は、様々な人間関係に当てはまるもので、会社の先輩後輩も例外ではありません。後輩の育成を頼まれ、考え方の違う世代とのやり取りに苦悩している人には、思い切って嫌われる勇気を持つことで解決できるかもしれませんよ。

そこで、今回は嫌われる勇気を持って接することで打開できる、後輩育成に必要なことをお伝えします。

第一目的は後輩の育成、仲良くなることは二の次というのが大前提

後輩と良好な関係を築きたいという思いから、嫌われることを恐れ、後輩の機嫌を見ながら対応してしまうと、発言に矛盾が生まれたり、言葉を選び過ぎて伝えたいことが的確に伝わらなくなったりしてしまいます。

人間関係は大切ですが、あなたの第一目的は後輩の育成であり、それを最優先させることが先決です。時には嫌われる勇気を持って、後輩に毅然と指導することが求められます。後輩と良好な関係作りは、しっかりと仕事を教えた先にあるものなのです。そのことを念頭に入れましょう。

 

可能な限り感情論を省き簡潔にしてわかりやすさを心がけよう

後輩を育成する際、伝えたいことはきっとたくさんあると思います。仕事は作業的なものだけではなく、感情も深く関わるものです。しかし、後輩はまだ仕事を覚えるだけで精一杯です。そこへ感情論まで入れてしまうと、混乱してしまいます。

良き先輩後輩の関係を築きたいという思いから、仕事だけの内容では、冷たい先輩と思われるかもしれないという心配があるかもしれません。しかし、あなたの目的は後輩の育成であることを忘れてはいけません。

後輩に嫌われる勇気を持って、感情はしばし封印し、早く理解できるような教え方をすることが、あなたには求められています。

後輩を育成する時は、可能な限り感情論は省いた方が良いでしょう。まずは、最低限覚えるべきことを簡潔にわかりやすく教えるようにしましょう。

 

「なぜこの仕事が必要なのか」という理由と一緒に指導しよう

物事は理由付けと一緒にした方が覚えやすいものです。後輩の育成をするときは、仕事のやり方だけを教えるのではなく、なぜこの仕事が必要なのかという理由を一緒に教えましょう。そうすれば、仕事の流れ全体がわかるようになり、後輩も仕事を覚えやすくなります。

「あまり細かいことを長々と言うと、後輩にウザいと思われるんじゃないか」と、口うるさくしたくないとう人がいるかもしれません。しかし、必要な情報は嫌われる勇気を持って、しっかりと伝えなければなりません。それがあなたの役割なのです。

 

後輩の能力を信じて、指導後は一度一人でやらせることも必要

後輩に一通りの手順を教えたら、次は一人でやらせてみましょう。「失敗したら自分の評価が下がる」「後輩に『ちゃんと教えてくれない先輩』と嫌われる」という思いがあるかもしれませんが、手をかけすぎると自分で考える機会がなく、育成が進みません。

もちろん、全く目を配らないという意味ではありません。一通り後輩一人の力でやらせてみて、最後に問題がないかチェックすることは必要です。

後輩によっては途中細々と質問してくるかもしれませんが、「後輩一人でやりきることができそうだ」とあなたが判断したならば、嫌われる勇気を持って、「もう少し考えてごらん」と少し突き放すことも必要です。後輩の育成は、時には厳しさが求められるものなのです。

 

仕事のやり方は一つではない、オリジナルの発想を大切にしよう

たとえば、組立作業など、その手順ではないと出来上がらないような仕事で、きっちりとしたマニュアルに沿って行うことが求められる場合は別ですが、そうではない場合は、必ずしも仕事のやり方は一つとは限りません。

あなたが後輩を育成する際、仕事のやり方は一つかもしれませんが、それは多くのやり方の中の一つなのです。

臨機応変で柔軟性が高く応用力がある人材を育成するためには、本人のオリジナル性を大切にしてあげると良いでしょう。

あなたが今教えている仕事のやり方が、絶対にその通りにやらなければならないという場合以外は、後輩に「仕事をやる上で、もっと良い方法を思いついたら、どんどん提案すると良い」ということを教えましょう。

後輩によっては「なんだか頼りない先輩だ」と思うかもしれませんが、マニュアル人間ではなく、自分の頭を使って考えることができる人材育成のためには、嫌われる勇気を持って、後輩のオリジナル性を刺激することが大切なのです。

 

やはり後輩の育成は簡単なものではありませんよね。ちょっと世代が違うだけで、大きく考え方に差が出ることもあり、「なぜ、そんなリアクションをされるんだろう」と、後輩の反応に傷ついてしまうことがあるかもしれません。

しかし、あなたの目的は後輩の育成であり、後輩に好かれることではないという大前提を忘れてはなりません。

嫌われる勇気を持って、伝えるべきことは毅然と伝えることが求められます。後輩に好かれることと、後輩の育成の得手不得手は全く関係がありません。ここは切り離して考えなければならないのです。

「嫌われる勇気」の軸となるアドラーは「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と断言しています。

後輩を育成する際、あなたがもし悩みを持つのだとしたら、それは仕事の教え方などではなく、後輩との人間関係についての悩みになるということです。だからこそ、嫌われる勇気を持つことで、後輩との関係性という悩みを払拭し、的確に育成できます。

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