アイスブレイクとは、会議やセミナーなど複数の人が集まる場で、その場に集まっている人同士が打ち解けあうために用いる簡単なゲームやレクリエーションのことです。こんな風に聞くと特殊な方法のことだと思われるかもしれませんが、アイスブレイクはどんな場所でも、特別な道具を使うことなく簡単にできるのが特徴です。
例えば、初対面の人ばかりが集まっている場だと、緊張して口数が少なくなったり思ったことをすぐに発言できなかったりしますよね。これは、その場にいる他の人たちがどんな人かわからないために不安になっているのであって、相手がどんな人なのかがわかれば安心して話すことができるようになります。
そこで、その場にいる人たちが打ち解けるためにするアイスブレイクが役に立ちます。今回は、そんな簡単にできるアイスブレイクを6つお伝えします。
ひと工夫を加えた自己紹介
アイスブレイクの目的は、初対面の人同士を打ち解け合わせることです。そのためには自己紹介がまず必要だと思いますよね。確かに自己紹介は初対面の人同士がお互いがどのような人間なのかを他の人に知ってもらうために重要な手段ですが、氏名と企業名や部署の自己紹介だけでは形式的であまり意味がありません。
そこで、自己紹介に一つだけお題を加えます。「相手に自分の名前を覚えてもらえるような自己紹介をしてください。研修中に答え合わせを実施します」と言うのです。こうなると、自分の氏名を覚えてもらおうと自己紹介に工夫を加えるようになります。
「AKB48のあっちゃんとは全く似ていませんが、前田といいます」とか、「仕事と家事の二刀流をしてます、大谷です」など、周囲がくすっと笑ってしまうような自己紹介にするだけで、その場の空気が和らぎます。
ペアになって他己紹介
その場にいるメンバー同士の仲をもっと深めるために効果的なアイスブレイクが他己紹介です。まずはペアになって自己紹介をしますが、その後にペアで他己紹介をすることになっていると、相手の自己紹介を真剣に聞くようになります。
「出身地は東京のどの辺ですか」とか「同じ部署には何人くらい部下がいるんですか」など相手の自己紹介に対して質問をする人も出てきます。さらに他己紹介をする時には相手のことをよく言ったり褒めるケースが多いです。他己紹介は、お互いにお互いのことをよく理解できてさらにいい気分になれるのです。
もし~だったら話
グループワークをするセミナーや研修などで休憩がてら息抜きになるおすすめのアイスブレイクが「もしあと24時間しか生きられないとしたら話」です。4人~8人くらいのグループで順番に「もしあと24時間しか生きられないとしたら何をするか」をテーマに一人ずつ発表をします。
「寝ます」とか「貯金をすべておろして銀座で散財する」、「実家に帰ってから死を待つ」など、さまざまな意見がでてくるので、お互いがどんな考え方の人なのかを知ることができ、時には笑い話になったりして盛り上がります。
硬貨の大きさ当てゲーム
紙とペンがその場にある研修では、簡単なゲームがアイスブレイクになります。例えば、紙の余白に「500円玉の大きさの円を書いてください」と言います。簡単ですがその後に答え合わせとして、各自が500円玉を出して書いた丸に重ね合わせてみると意外と盛り上がります。
500円玉は全員がいつも持っているものではありませんから、周りの人同士で貸し借りをするなどして、席の近くの人たちとも交流を持てるのです。
人間時計ゲーム
研修では、筆記用具を使わずにパソコンやタブレットでメモを取る人もいますよね。そんな研修の場で紙とペンを使わずにできるアイスブレイクが人間時計ゲームです。
目を閉じて1分間経過したら目を開けて手を上げるだけのゲームです。時間よりも早かったり、遅かったりして周囲の人たち同士が「全然あってなかった~」などと言い合いながら仲良くなることができます。
共通点ペア自己紹介
異業種の人たちが集まる社外研修などでは、まったく面識がなく、年齢や性別、服装などが異なる人たちが集まりますから、特に緊張感が漂います。そんな場で周囲の人同士の緊張感を和らげるアイスブレイクが共通点探しの自己紹介です。
隣や上下の人とペアになってお互いの共通点を探し合います。その上で他の人たちに向けてペアの共通点自己紹介をするのです。共通点を探すことでお互いの情報を出し合えますし、ペアで同じことをすることで結束力も深まります。人は共感を覚えると一気に相手との距離が縮まりまりますから、効果的なアイスブレイクと言えますよね。
アイスブレイクは数分で済むことですが、アイスブレイクをするのとしないのとではセミナーや研修で受講者の満足度が大きく変わります。アイスブレイクをしないと緊張したまま時間を過ごしてしまい、発言をすることもなく、受け身の姿勢になってしまいますが、アイスブレイクを入れるとそれ大きく改善されます。
周囲にいる人と打ち解けて、発言しやすい雰囲気になれば、研修に対して積極的に参加することができますから、吸収する情報量と質が大幅に良くなるのです。アイスブレイクの方法は様々ありますが、その中から今回は簡単にできるネタを厳選してお伝えしました。
もし自分が研修やセミナーの進行役になることがあれば、今回お伝えしたアイスブレイクネタをそのまま実践してもよいですし、自分なりに工夫してその場が盛り上がるアイスブレイクを考案するのも楽しいものですよ。
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