昔から私たち人間の身近にあった音楽。日本の音楽の歴史は、古くは縄文時代にまで遡ると言われています。それを物語るように、縄文土器とともに、和琴などの楽器も出土しています。
現在、さまざまな研究によって、音楽には、リラックス効果やストレス解消効果、心臓を強くする効果など、さまざまな効果があることが分かっています。音楽の力ってすごいですよね。
最近では、集中力を高め、仕事の効率を上げる目的で、BGMを流しているオフィスや、イヤホンなどで音楽を聴きながら仕事ができるオフィスが増えてきています。
そこで今回は、仕事の効率を上げる音楽の使いかたについてご紹介します。ぜひ、参考にしてみてくださいね。音楽で仕事効率をアップさせるコツをご紹介します。
音楽を聴くと「はかどる作業」と「はかどらない作業」
音楽を聴くと仕事がはかどるという人もいれば、音楽は仕事の邪魔になるという人もいますよね。実は、音楽を聴きながらの仕事は、どんな仕事をしていても効率アップの効果を得られるわけではありません。
新しいことを吸収したり覚えたりする必要がある場合などのように、読解力や記憶力などが必要な作業の場合には、音楽は逆効果です。記憶力が必要な作業をしているときは特に、お気に入りの音楽が集中力を欠く要因のひとつになってしまいます。
音楽を聴きながら作業することで、仕事の効率アップに大きな効果が期待できるのは、これまで何度も繰り返し行ってきた作業をしているときです。頭の中に情報をインプットするときには、BGMは不向きですが、習慣化していることをアウトプットするときには効果的ということですね。
もちろん、すべての方がこれに当てはまるというわけではないので、自分にはどのような傾向があるのか、知っておくとよいでしょう。
音楽のテンポに合わせて手が動かそう
これまで繰り返し行ってきた習慣化された仕事の効率を上げたい場合には、テンポが速い曲を聴きながら仕事をすることで、仕事効率をアップさせる効果が期待できます。
人間の体は、意識しなくても体が自然と音楽に合わせるように動こうとしてしまう傾向があるので、結果として仕事の効率がアップします。ただし、習慣化された作業とは言え、作業のスピードは人により異なりますので、自分に合ったテンポを見つけることが大切です。
また、テンポがバラバラな曲をランダムで聴くよりも、同じようなテンポの曲を聴いたほうが効果は高まります。同じようなテンポの曲を集めてプレイリストなどを作っておいてもよいですね。
可能であれば、イヤホンなどを使って音楽を聴こう
音楽を聴くことで仕事の効率を上げるのは、音楽を聴くことではなく、音楽のテンポに動きを合わせることが目的なので、音楽がしっかりと聴こえることが大切です。自由がきく職場のかたは、携帯音楽プレイヤーなどに入れた音楽をイヤホンなどを使って聴きましょう。
周囲の方への配慮も必要ですので、音漏れ防止効果がある密閉型のイヤホンがおすすめです。音量は大きすぎても小さすぎても効果は得られません。仕事の邪魔にならず、音楽に集中しない適切な音量は人により異なるので、自分に合った音量を探しておくことも大切です。
自由がきかない職場も多いですよね。どうしても試したいかたは、上司に説明して事前に許可を得ましょうね。
J-POPよりクラシックを聴くのがおすすめ
読解力や記憶力が必要な作業をしているときでも、仕事の効率を上げる方法があります。読解力や記憶力の妨げにならないことがポイントになるので、J-POPなどのように歌詞が入っている音楽は、つい口ずさんでしまったり、集中力が欠けたりしてしまうので、不向きです。
読解力や記憶力が必要な作業をしているときに有効なのは、歌詞がなくてリラックス効果があるクラシックです。クラシックを小さな音でBGMとして流しましょう。周りの雑音が気にならなくなるので、作業に集中できるようになります。
好きな音楽は読解力や記憶力を使う仕事をする前に聴こう
読解力や記憶力、認識力が必要な作業をする前には、音楽を聴くと効果がアップすると言われています。音楽を聴くことでモチベーションが高まる効果が期待できます。
大切な作業をする前に、明るい音楽や好きな音楽を聴いて、モチベーションを上げましょう。モチベーションが上がることで、仕事の効率がアップしますよ。
休憩時間中にはモーツァルトがおすすめ
人間の集中力は、平均するとおよそ40分。効率よく仕事をするためには、40分に1回休憩を入れることが望ましいとされています。その休憩を利用して、仕事の効率を上げる方法があります。
それは、40分仕事をしたら、いったん作業を中断して、5分間音楽を聴く方法です。仕事など何かに集中している時間は、交感神経が活発になり、ドーパミンを分泌している状態です。
ドーパミンは、興奮を促すので、出たままになってしまうと、疲れてしまいますよね。脳を効率的に働かせるためには、ドーパミンの分泌とセロトニンの分泌のメリハリが重要です。セロトニンは、沈静を促す効果があるので、休憩中に音楽を聴いて、リラックスしましょう。
このとき重要なのが選曲です。好きな音楽を聴くと気分がよくなりますが、交感神経が刺激され続けているので、残念ながらリラックス効果は期待できません。リラックスするためにおすすめなのが、モーツァルトの楽曲です。
モーツァルトの楽曲には、3500ヘルツ以上の高周波音と、「1/fゆらぎ」が含まれています。1/fゆらぎとは、小川のせせらぎやそよ風、ろうそくの炎などにも含まれているもので、人間の生体リズムも1/fゆらぎだとされています。
そのため、モーツァルトの楽曲を聴くと、人間の生体機能や生体リズムと共鳴して、リラックス効果が得られるのです。
いろいろな曲を選んで聴いてみよう
毎日同じ音楽ばかり聴いていると、それが原因でストレスがたまることがあります。毎日違う音楽にするのは難しいですが、定期的に音楽を変えるようにしましょう。
面倒なかたや、いつも同じような曲になってしまうかたは、月額使用料が発生してしまいますが、曲をレコメンドしてくれる音楽サービスなどを活用してみてもよいですね。
さて、あなたにぴったりの方法はみつかったでしょうか?BGMが流れるオフィスや、イヤホンなどで音楽を聴きながら仕事ができるオフィスが増えてはいますが、それらが許されていないオフィスもたくさんありますよね。
これらの方法をヒントに、あなたのオフィスでもできることを見つけて、古くから私たち人間の身近にあった音楽を上手に活かしてください。
まとめ
音楽で仕事効率をアップする為に
・ 音楽を聴くと「はかどる作業」と「はかどらない作業」
・ 音楽のテンポに合わせて手が動かそう
・ 可能であれば、イヤホンなどを使って音楽を聴こう
・ J-POPよりクラシックを聴くのがおすすめ
・ 好きな音楽は読解力や記憶力を使う仕事をする前に聴こう
・ 休憩時間中にはモーツァルトがおすすめ
・ いろいろな曲を選んで聴いてみよう
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