湿疹の原因はさまざまですが、かゆみを伴わない湿疹があるのをご存じの方も多いですよね。湿疹やじんましんなどは、かゆみを伴うイメージがありますが、湿疹の原因としてウィルス性のように感染して出ている症状なのか、または精神的なストレスから出ているか、といくつかに分けることができます。かゆくなくても、湿疹は皮膚病には違いないので、それが急性なのか、慢性的なのかも見分ていきましょう。
今回は、かゆみのない湿疹の原因として考えられるいくつかの要因を見ていきます。かゆみがないから、と放置せず、もし湿疹が出ているのであればよく似た症状だったり、もしかしたら一度受診した方がいいような湿疹の場合原因が見つかりますよ。
何もないところに煙は立たないので、一度立ち止まって湿疹の原因となるものと向き合うと、大変な病気であっても事前に発見することにより最小限の治療で終わります。そこで今日は、かゆみのない湿疹の原因についてお伝えします。
ジベル薔薇色粃糠疹(ばらいろひこうしん)
痛みもかゆみもない湿疹の原因として考えられるのが、ジベル薔薇色粃糠疹(ばらいろひこうしん)です。発熱や倦怠感などの全身症状はほとんどなく、皮膚病にありがちなかゆみがないのが特徴的です。
ジベル薔薇色粃糠疹の湿疹の原因は、花粉や金属、湿気、紫外線、食べ物、動物の毛などいろいろと要因がありますが、湿疹の場合は、症状が持続しながら悪化していく傾向があります。じんましんの場合は消えたり現れたりを繰り返すので、その違いを観察してみてください。湿疹になりやすい体質の方はシックハウス症候群にも合わせて気を付けましょう。
1〜2か月程度で、自然治癒することがほとんどありますが、紅斑の痕が残ることもほぼないようです。よって、特別な治療は必要としないケースが大半を占めています。再発することも、ほとんどないと指摘されています。しかし、ジベル薔薇色粃糠疹によく似た病気があります。
血液検査、細胞の検査、皮膚の組織を一部採取して顕微鏡で観察するなどいないといけない場合もあります。この場合は、専門家の皮膚科の受診をお勧めします。ジベル薔薇色粃糠疹を知らない医師もおられるようなので、よく診察してもらってください。普段からのお肌の毛を欠かさないことも予防につながります。
水虫や薬物アレルギーとは
かゆみもない湿疹の原因として、水虫があげられます。角質増殖型の水虫です。症状としては、足のかかとが硬くなる症状がみられることがあります。通常の足の指の間にできる水虫は、趾間型(しかんがた)と言われるタイプで、白くふやけて、むずむずとかゆい、などと表現されます。
水虫の湿疹の原因としても2パターンあるので、どちらのタイプか見極めるため皮膚科を受診しましょう。水虫と診断された場合、予防として塗り薬を処方されます。処方された分は最後まで使い切ると、水虫の再発防止にもなるでしょう。
ダニによる湿疹とは
かゆみのない湿疹の原因でダニによる湿疹があります。ダニに刺されて皮膚が赤くなり、ぶつぶつができるという症状が現れルことがあります。この場合は、全くかゆくない場合が多いとされていますが、時にかなりかゆい症状が出るときもあるので、こちらも症状の見極めが大事です。
ストレス性皮膚炎とは
かゆみのない湿疹の原因で精神的な面が原因の場合があり、ストレスによって生じる身体の湿疹のことを「ストレス性皮膚炎」といいます。ストレスで胃や腸などの消化器官に影響が出てしまいます。
食べたものを食道から腸までで、それぞれの消化器官へ移動させる臓器が悪くなっていると、湿疹が出ることがあります。
内臓からの異変や外部からの刺激
かゆみのない湿疹の原因には、内臓からの異変を示すものもあります。体のどの部分に出ているのかは疾患の特定に重要な意味をもたらしますので、湿疹のでかたをよく確認しましょう。
服などで守られている部位で症状が出ないのであれば、外部からの刺激が原因と捉えられます。また、左右対称である場合は、内部の異変に気を付ける目安になります。
このように、かゆみのない湿疹の原因はさまざまです。かゆくないから、痛くないから、と放っておくと後で取り返しのつかないことになってしまうこともあるので注意しましょう。
湿疹が出て日常生活に違和感がない場合でも、一日一回は湿疹のチェックをすることをお勧めします。同じ症状が続いているのか、範囲は広がっていないか、湿疹が出ている場所はどこなのか、悪化していないか、かゆみは出てきていないかなどメモを残しておくと、受診する際も、先生に症状をお伝えし判断してもらう目安にもなります。
もし治療が必要な場合でも、症状の初期段階で治療ができれば、通院回数や治療費も最小限に抑えることが可能です。適切な処置を行うことで大病の前兆を発見できるケースだってあります。かゆみがない湿疹だから、と軽く見過ごさずに一度この記事を読んで気になった方は専門医の受診をしてくださいね。
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